ポイント
●7.5万ドル台へ下落後8.1万ドルまで急反発
●民主圧勝もBuy the Factで持ち直し
●Clarity法案再修正の動きも
●バンス投稿でイラン和平観測浮上、原油・金利低下
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は下落後、急反発。
7.5万ドル(約1,185万円)台まで値を落とすも、8.1万ドル(約1,280万円)台までの急反発をみせた。
BTCは8.7万ドルでピークアウトすると下降チャネルを形成。木曜日のBinanceでの大規模ハッキングを受け、7.6万ドル台に値を落とした。しかし、日曜日に出金を再開し、週末にイラン問題で和平機運が高まったこともあり持ち直したが、ハッキング事件による下落(8.2→7.6万ドル)の半値戻しとなる7.9万ドルに上値を押さえられていた。
月曜日の決算発表後に時間外で値を落としていたアップル株が火曜日のオープン時に持ち直すとBTCは7.8万ドル近辺に値を戻したが、中間選挙の開票が始まり民主党の優勢が伝わると失速。その後、民主党が下院で過半数を確保すると7.6万ドルを割り込んだ。
しかし、8月の上昇の半値押しと9月の安値とが重なる7.5万ドル台で下げ渋ると、続いて上院でも民主党が過半数を確保し、上下両院を民主党が制すブルー・ウェーブとなったことが判明するとBTCはBuy the Fact気味に下げ渋った。
さらにトランプ大統領がNY Timesのインタビューで選挙結果を受け入れるとしたことから株先物が反発、BTCも7.8万ドル台に値を戻した。
海外時間に入り米株が高寄りするとBTCはETFフローの後押しもあり7.9万ドルを上抜けると、先物市場でのショートカバーを巻き込んで8.1万ドルにワンタッチした。
ハッキング前の戻り高値に上値を押さえられたが、その後、バンス副大統領が敗因をイランとの戦争と指摘すると原油価格が急落。トランプ大統領も戦争によるガソリン価格の高騰を指摘し、米債金利が低下する中、BTCは高値圏でのもみ合い推移を続けている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。

中間選挙は民主党の圧勝。読売新聞のサイトによれば執筆時点で上院は54対44、下院は228対139。共和党はウォーターゲート事件以来の大敗との声も多く、上院で過半数を奪還するのは早くても2032年とも言われている。
ファーストリアクションはAI規制強化で株売り、予算停滞で長期金利低下、反暗号資産政策復活でBTCは売られた。実際、Strive社創始者で暗号資産推進派で知られるラマスワミ氏はオハイオ州知事選で敗れ、同州の上院選ではエリザベス・ウォーレン氏と並んで反暗号資産派で知られるシェロッド・ブラウン氏が復活した。同氏は前上院銀行委員長としてゲンスラー前SEC委員長下での「執行による規制」をサポートし、前回上院選で暗号資産ロビーのネガティブキャンペーンもあり落選していた。
しかし、トランプ大統領が負けを認めたあたりから流れは変わり始めた。株先や金、BTCに買戻しが入り始めた。最悪の事態が発生すると、それ以上悪いことは起こらない「悪材料出尽くし」、典型的なBuy the Fact的な動きだ。また、以前から申し上げているように今回はあくまで中間選挙で、上下両院を民主党が制したとしても政権は変わらない。立法府はすでに機能不全に陥っており、新たな大きな法律は通りにくい仕組みになっている。
早速、民主党からClarity法案修正の動きが見られている模様だ。同法案は民主党政権時代に曖昧な規定を奇貨に暗号資産業者叩きが乱発された反省をもとに暗号資産の定義を定め、多くの所管をCFTCとするものだったが、民主党から早速、SECに権限を集中する案が浮上している。ただし、上院では60票ないと審議入りや採決に進めないために成立の見込みは薄く、仮に議会を通っても大統領が拒否権を発動する見込みだ。これを覆すには両院で2/3の賛成が必要だ。
この歴史的大敗を受けて、2年後の大統領選に向けて、敗因となったイラン戦争の見直しの動きが見られ、市場は大きく反応。原油価格は90ドルを割り込み、米10年債も4.8%台に低下した。トランプ大統領はイラン攻撃に否定的なコメントをしている。こうした動きを受けてイラン側が要求をつり上げる懸念はあるが、一旦は収束に向けた動きが見られそうで、そうなれば12月利上げ見送りの可能性も浮上する。その可能性も含め、まずは明日の雇用統計待ちか。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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