Binance流出資金約380億円が資金洗浄か──FBIが取引遮断を要請

暗号資産(仮想通貨)取引所Binance(バイナンス)から流出した資金のうち、約2億4200万ドル(約382億円、1ドル=158円換算)が2日間で資金洗浄されたとみられる。

オンチェーン分析者でSecurity Alliance(SEAL)の協力者であるSomaXBT氏が11月1日、Xへの投稿で報告した。資金移動にはTron(トロン)ネットワーク上の複数の交換サービスが利用されたという。

同氏によると、攻撃者はトロン上で約6億2,800万ドル相当の暗号資産を盗み出した。このうちステーブルコイン発行会社Tether(テザー)が約3億7870万USDTを凍結。残る約2億4900万ドルのうち、約1億9400万ドルがブリッジや交換サービスを通じてトロン外へ移動した。約2600万ドルはトロン上に残り、約2200万ドルは手数料や価格変動などによる損失と推計される。

移動経路別では、Relayが約4800万ドル、THORChainが約4400万ドル、Chainflipが約3210万ドル、Symbiosisが約1600万ドルを処理した。Bitget Wallet経由でも約4170万ドルが移動したが、最終的な移動先は確認されていない。

10月29日に発生したバイナンスへの攻撃では、総額約63億ドルの暗号資産が流出した。米連邦捜査局(FBI)は31日、北朝鮮系ハッキング集団「TraderTraitor」による犯行と発表。盗難資産が主にイーサリアム(ETH)へ交換されているとし、THORChainのノード運営者や分散型金融(DeFi)サービス事業者などに関連取引の遮断を要請した。

ブロックチェーン分析会社Elliptic(エリプティック)によると、攻撃者の主要ウォレットでは31時間連続で毎時送金が確認された。同社は反復的な資金移動に自動処理プログラムが使われたと分析する一方、AIエージェントによる操作を示す証拠はないとの見方を示している。

エリプティックは11月1日時点で、盗難資産のうち約28億5000万ドルが凍結または差し押さえられたと推計した。ただし、ビットコインなど発行体による凍結ができない資産も残っており、資金の追跡と被害回復が引き続き課題となっている。

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|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Adobe Stock

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