FBI、バイナンスの1兆円流出は北朝鮮の犯行と認定

米連邦捜査局(FBI)は10月31日、暗号資産(仮想通貨)取引所Binance(バイナンス)から60億ドル(9480億円、1ドル=158円)を超える資産が盗まれた事件について、北朝鮮の犯行と認定したと発表した。

事件では10月30日未明(日本時間)、バイナンスから暗号資産が流出した。同社は同日、被害総額を約63億ドルと推計した。損失はユーザー保護基金「SAFU」と自社資金で全額補償する方針を示している。

FBIなど米捜査当局は、攻撃者が盗んだ資産を主にイーサリアム(ETH)へ交換していることを確認した。当局は、攻撃者が今後、分散型金融(DeFi)や暗号資産の即時交換サービスを使って資金洗浄を進めるとみている。

また、FBIは攻撃者と関係のある暗号資産アドレスの一覧を公開した。米捜査当局は、暗号資産の交換サービスやDeFiサービス、ブロックチェーン分析企業などに、これらのアドレスとの取引を止めるよう求めた。公開したアドレスから別のアドレスに移された資産についても、取引を止めるよう呼びかけている。

FBIは今回の犯行に関わる北朝鮮のサイバー攻撃活動を「TraderTraitor(トレーダートレイター)」と呼んでいる。FBIは2025年2月にも、暗号資産取引所Bybit(バイビット)の資産窃取を北朝鮮の犯行と認定し、同じ名称を用いていた。

民間でも支援の動きがある。米暗号資産取引所Coinbase(コインベース)は10月30日、バイナンスに支援を申し出た。不正アクセスを受けたウォレットへの送金を阻止するなどの対応を進め、業界にも顧客保護に向けた協力を呼びかけている。

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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock

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