北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党中央委員会部長は11月2日、暗号資産(仮想通貨)取引所Binance(バイナンス)のハッキング事件への関与を否定する声明を出した。
英国の朝鮮友好協会が掲載した朝鮮中央通信(KCNA)の声明によると、米国による関与の指摘を根拠のない主張だと批判した。
金氏は、米連邦捜査局(FBI)が北朝鮮の支援を受けたハッカー組織の関与を主張していると指摘。北朝鮮をサイバー犯罪国家と印象付ける「政治的挑発」だと反発した。
バイナンスをめぐっては、10月29日(現地時間)に巨額の資金流出が発生。同社は入出金を一時停止し、セキュリティ確認や関連資産の凍結を進めた。また、法執行機関と連携し、今回の問題に伴うすべての損失を補償する方針を示した。
金氏は声明で、米国が2025年の暗号資産取引所Bybit(バイビット)のハッキング事件でも北朝鮮に責任を負わせようとしたと主張した。国際的なサイバー犯罪が起きるたびに北朝鮮と結び付ける行為は、同国の国際的なイメージや主権を損なうものだと批判した。
さらに、サイバー空間での悪意ある行為に反対することが北朝鮮政府の一貫した立場だと説明。サイバー問題を政治化し、他国への内政干渉に利用する試みを拒否するとした。
金氏は、米政権が押収した暗号資産を戦略準備に充てる方針にも言及した。回収された資産を誰が受け取るかを調べれば事件の背後を探る手掛かりになると示唆した。
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|文:平木 昌宏
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