米国上場株式をブロックチェーン上のトークンとして売買する取引場の運営に、3社が名乗りを上げた。米証券取引委員会(SEC)が10月20日付の公開ページに、運営の意向を届け出た企業を掲載した。
掲載されたのは、トークン化米国株の取引基盤を準備するTSV LLC(ティーエスブイ)、暗号資産取引所OKXとニューヨーク証券取引所の親会社側による合弁事業のOKXICE TSV、金融取引技術を手がけるPerpetuals.com(パーペチュアルズ・ドットコム)傘下のKephas Corporation(ケファス・コーポレーション)の3社だ。

3社が利用を予定しているのは、SECが9月17日に発表した「イノベーション免除」だ。一定の条件を満たす取引場が、2031年9月17日まで証券取引所として登録せずに運営できる制度となる。
対象の取引場では、参加を認められた利用者が株式のトークンを売買する。従来の取引所のように買い注文と売り注文を照合するのではなく、あらかじめ預けられた資産とプログラムを使って取引を成立させる。「自動マーケットメーカー(AMM)」と「流動性プール」を使う仕組みだ。
ティーエスブイはブロックチェーン「Canton(カントン)」上で、パーペチュアルズ・ドットコムは独自のネットワーク上で取引場の開設を準備している。制度の利用には、運営開始前の事業内容の公開とSECへの通知が必要だ。
免除には銘柄数や取引量の上限があり、通常株式と同等の権利の確保や、元の株式の売買停止に連動した取引停止も求められる。第三者が株式をトークン化する場合は、発行企業への事前通知と、異議を申し立てる機会の確保も必要となる。
実際に、OKXICEが10月19日付で公表した資料では、マイクロソフトやグーグル親会社のアルファベットなど、16社が自社株を裏付けとするトークンの取り扱いに異議を申し立てた。
【次に読む】
» 米SEC、株式トークン取引に5年間の規制免除
» 暗号資産取引所「OKX」、トークン化米国株市場に参入へ
» 株式トークンにMicrosoftとGoogleが異議
|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


