GMOインターネットグループへのサイバー攻撃で、攻撃者が身代金の支払い手段に暗号資産(仮想通貨)のビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を指定していたことが分かった。同グループの熊谷正寿代表が10月26日、公式サイトで明らかにした。
当初の要求額は5000万ドル(78億5000万円、1ドル=157円)で、支払期限は日本時間10月21日午後5時とされていた。その後、攻撃者は27日正午を期限に100万ドル(1億5700万円)の支払いを要求したと報じられている。熊谷氏は26日の追記で、要求に応じておらず、支払いも一切行っていないと説明している。
今回の不正アクセスは、GMOインターネットが提供する「お名前.com デスクトップクラウド」で発生した。同サービスは、クラウド上のパソコンでFX(外国為替証拠金取引)の自動売買ソフトなどを動かすためのものだ。影響の可能性があるサーバーは2万6739件に上る。
熊谷氏が公開した要求文書には、支払い方法として「CRYPTOCURRENCY(BTC, ETH)」と記載されている。さらに、GMOグループの暗号資産取引所子会社なら即時に用意できるとの主張も書かれていた。

熊谷氏によると、攻撃者は利用者口座での不正取引の継続や情報公開も示唆し、支払いを迫っていた。GMOコインも10月23日、利用者に取引履歴の確認や不要・不明なAPIキーの削除を呼びかけた。同社は10月26日時点で、本件に関連する顧客口座の不正操作は確認されていないとしている。
GMOグループは10月27日、攻撃者による情報公開を確認した。攻撃者は声明で、今後も毎日正午に個人情報を順次公開すると予告。GMOが要求を受け入れれば活動を止めるとも主張していた。ただし、公開された情報の真偽は確認されていない。
情報を掲載していたサイトのドメインは、10月28日午前4時ごろに停止された。GMOグループは、掲載情報へのアクセスや転載・拡散を控えるよう求めている。
【次に読む】
» GMO攻撃者が顧客情報の公開を開始──暗号資産ユーザーにも波及の恐れ
» 不正アクセスに揺れるGMO、系列暗号資産取引所が注意喚起
» 企業の顧客データ流出、ブロックチェーンの「情報の持ち方」を考える【記者コラム】
|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


