アイルランド中央銀行は10月22日、Coinbase(コインベース)のアイルランド法人「Coinbase Ireland(コインベース・アイルランド、CBIE)」に対し、顧客資金の保全と業務委託の監督に関する規制違反を理由に、約325万ユーロ(約5億7200万円、1ユーロ=176円換算)の制裁金を科すと発表した。
同社は違反を認め、けん責処分と制裁金を受け入れた。ただし、処分の発効には高等裁判所の承認が必要となる。
違反は2020年11月から2025年8月にかけて発生し、電子マネー規則に基づく顧客資金の保全義務などに関するもの。中央銀行によると、CBIEは資金保全額を正確に算定できず、2024年には日次の資金保全不足額が最大520万ユーロに達した。
また、2023年3月から2024年10月までの約19カ月間、約30の法人顧客がCBIEではなく米Coinbase Inc.名義の銀行口座に米ドルを入金していた。英国法人から移管された一部顧客の資金も、2025年8月まで英国法人の保全口座に入金されていた。
中央銀行は、顧客資金が他のグループ企業の口座を経由するなど、適切な分別管理が徹底されていなかったと指摘。仮にCBIEが破綻した場合、顧客資金の迅速かつ全額の返還が困難になった可能性があるとした。
業務委託の監督にも問題が認められた。CBIEは米国のコインベースグループ企業に顧客資金の保全業務を委託する一方、現地で委託先を監督するための専門知識や管理体制が不足していたという。
コインベースは問題をすべて是正済みと説明し、顧客の金銭的損失や資金へのアクセス障害は発生していないと強調した。制裁金は当初の約465万ユーロから和解に伴い30%減額された。
なお、中央銀行は2025年11月にも別法人のCoinbase Europeに対し、取引監視の不備を理由に約2150万ユーロの制裁金を科している。
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|文・編集:Shoko Galaviz
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