● ビットコイン(BTC)は9月21日、365日移動平均線(約8万3000ドル)を回復し、一時8万5420ドルまで上昇した。
● Strategyは950BTCを7570万ドルで追加取得し、保有量を84万6000BTCに引き上げた。
● CryptoQuant(クリプトクアント)のKi Young Ju(キ・ヨンジュ)CEOは、365日移動平均線を維持できればモメンタムトレーダーや機関投資家の買いを誘発し得ると指摘した。
習近平氏訪米への期待がリスクオンを後押し、ビットコインは365日移動平均線を回復
CLARITY法案の審議入り否決や米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測というショックを吸収した後、ビットコインは9月21日、8万5400ドルまで上昇した。
原油価格の下落を背景にしたロングポジションの積み上がりと、ドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席との会談への期待が値動きを支えた。
トランプ氏は今週後半、ワシントンで習氏と会談する予定で、通商や人工知能(AI)、地政学的な問題などが議題になる見通しだ。
スコット・ベッセント財務長官は、中国当局者との予備協議でAIに関する両国間の通知メカニズムの可能性に焦点が当てられたと述べた。
米中両国当局者は、トランプ・習会談を前にした週末の協議でも通商とAIについて協議したと、Yahoo Financeが報じた。
ロイター通信によると、協議では習氏が9月24日にトランプ氏と会談するのを前に、AIや通商、レアアース、その他の経済問題が取り上げられたという。
近年、外交上の動きは、仮想通貨(暗号資産)セクターが従来の金融市場との結び付きを強めるにつれて、ビットコイン価格の大きな変動のきっかけとなってきた。
建玉600億ドル、レバレッジの積み上がりでビットコイン急変時の清算リスクが上昇
デリバティブ市場の指標は、9月21日にビットコインへの方向性を伴う投資が増加したことを示した。
ビットコインは24時間で約6%上昇し、8万5200ドルまで上昇した。
一方、Coinglass(コイングラス)によると、ビットコインの建玉は9%増加し、600億ドルの大台に達した。習氏の訪米が相場に与える影響が意識される中、原油価格が金曜日に1バレル=100ドルを下回ったこともあり、過去24時間で50億ドルを超える新規の先物契約が建てられた。

建玉の増加が目を引くのは、デリバティブのポジションが原資産の価格上昇よりも速いペースで拡大した点だ。
ビットコインは約6%上昇した一方、建玉は約9%増加しており、トレーダーが50億ドルを超えるレバレッジ取引のポジションを積極的に積み増しながら上昇局面を追いかけていることを示している。
逆に言えば、建玉の増加は市場を支えるレバレッジが増えていることも意味する。
ビットコインの建玉が最後に600億ドルを超えたのは5月中旬で、当時ビットコインは8万2000ドル近辺で取引されていた。現在、ビットコインは8万5000ドル前後で取引されており、建玉も再び600億ドル前後となっている。このレバレッジの積み上がりは、習氏の訪米を強気材料と見込んでポジションを取ったトレーダーが手仕舞いを迫られた場合、急な反転が従来より大きな清算を引き起こす可能性を示唆している。
CryptoQuantのKi Young Ju(キ・ヨンジュ)CEOは、この上昇についてより楽観的な見方を示した。同氏はX(旧Twitter)への投稿で、ビットコインが8万3000ドル付近の365日移動平均線を回復し、8万4000ドルを上回って取引されていると述べた。
キ氏は、この水準は弱気相場が終わったかどうかを見極める指標として市場参加者が注視してきたものだと指摘した。
さらに、ビットコインがこの水準を維持できれば、モメンタムトレーダーや機関投資家が買いを始め、新たな需要の波を生む可能性があるとの見方を示した。
「織り込まれていない」Strategyの950BTC購入がビットコインの追い風に
Strategyは950BTCを追加取得し、STRC優先株を約1億7400万ドル分買い戻した。
9月20日時点で、同社は84万6000BTCと約60億9000万ドル相当のドル建て資産を保有している。今回の購入額は7570万ドルで、平均取得単価は1BTC=7万9670ドルだった。この取得により、Strategyのビットコイン保有量は84万6000BTCに戻った。
同社の累計取得原価は約638億ドルで、平均取得単価は7万5416ドルとなった。Strategyは9月21日付の更新情報で、同じ期間にSTRC優先株の買い戻しにも1億7400万ドルを投じたことを明らかにした。
Strategyは6月22日の購入を最後に、10週間にわたり購入を見送っていた。
同社が8月に発表した購入は1回のみで、8月24日から30日にかけて4603BTCを3億6970万ドルで取得した。その後、9月最初の2週間の報告期間は購入を見送り、ビットコイン保有量は84万5050BTCのまま変わらなかった。

同社は今回、950BTCの追加取得で購入を再開した。今回の取得により、ビットコインの保有総量は84万6000BTCとなった。
ビットコインはStrategyの購入発表から1時間以内に、日中の高値を8万5248ドルから8万5420ドルまで伸ばした。
今回の購入が注目されたのは、Strategyが追加のビットコイン購入を発表するとの予測市場のオッズが、金曜日時点で28%まで低下していたためだ。これは、今回の購入が市場の期待に十分織り込まれていなかったことを示唆している。
ビットコインが365日移動平均線を上回って推移する中、これはStrategyにとって構造的な需要のもう一つの源泉となる。
ボリンジャーバンドが拡大、ブル・ベアパワーも強まる──ビットコインの価格見通し
ビットコインの4時間足チャートは、8万〜8万2000ドルのレンジからの明確なブレイクアウトを示している。
BTCは現在8万5288ドル前後で取引されており、ボリンジャーバンドの上限である8万4238ドルを上回っている。
20期間の中心線(ミドルバンド)は8万1302ドルに位置し、下限バンドは7万8365ドルとなっている。
直近の上昇局面で、ボリンジャーバンドの形状は大きく変化した。ビットコインが7万8000〜8万1000ドルで取引されていた局面ではバンドは比較的収縮していたが、ボラティリティの上昇に伴い、バンドは急速に拡大し始めている。

上限バンドは現在の価格に向かって上向きに転じており、中心線も上昇している。
下限バンドも、直前のレンジ相場の水準から7万8365ドルへと切り上がっている。この拡大する形状は、ビットコインがより明確な方向性を持つ局面に入ったことを示している。
この構造は、ブル・ベアパワー指標にも裏付けられている。同指標はプラス圏に浮上し、チャート上では現在約6328を示している。
この強いプラスの数値は、直近の4時間足の値動きで買い圧力が優勢であることを示しており、出来高の増加も買い手の活発な動きを裏付けている。
ただし、ビットコインが調整局面に入った場合には、出来高のローソク足の動向を注視する必要がある。
直近で最大の出来高が集中したのは、8万〜8万2000ドルのレンジからのブレイクアウト局面だった。そのため同水準は、上昇中の中心線と過去のブレイクアウト水準が重なる重要な需要ゾーンとなる。
一段の下落局面では、ビットコインは中心線である8万1302ドル付近まで押し戻される可能性がある。この水準を割り込めば、次に出来高が集中する7万8000〜7万9000ドル付近まで下落する可能性がある。
上値では、ビットコインは心理的な節目である8万7000ドルを直近の目標としている。8万7000ドルを明確に上抜ければ、9万ドル、続いて9万3000ドルへと上昇が続く可能性がある。
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