クラリティ法案、上院で審議入りならず

米上院は9月15日、暗号資産(仮想通貨)市場の包括的な規制枠組みを定める「Digital Asset Market Clarity Act(クラリティ法案)」の審議入りに向けた手続き採決を実施したが、賛成49票、反対50票となり、必要な60票を確保できなかった。

クラリティ法案は、暗号資産やブロックチェーンプロジェクトの規制上の扱いを明確化し、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の役割を整理することを目的とする。

CFTCには暗号資産の現物市場を監督する新たな権限を与える内容も盛り込まれていた。

採決では民主党議員が反対に回ったほか、共和党からも3人が反対した。超党派合意を阻んだ最大の争点の一つが、トランプ大統領の暗号資産事業を巡る利益相反への対応だった。

最新案では、公職者に対し暗号資産関連の「重大な金銭的利害」の売却またはブラインドトラストへの移管を求め、州司法長官にも一定の執行上の役割を認めた。

しかし民主党側は、大統領を巡る利益相反への対応としては不十分だと主張。Mark Warner(マーク・ワーナー)上院議員は、大統領が暗号資産業界から個人的に利益を得られる状況を認める法案を前進させることはできないとの考えを示した。

今回の採決失敗により、年内の法案成立は一段と不透明になった。11月の中間選挙を前に議会日程が限られるなか、上院が再び手続き採決を行う可能性は残るものの、今後の道筋は明確ではない。

一方、SECとCFTCはすでに暗号資産を巡る規則整備を進めている。ただし、SECのPaul Atkins(ポール・アトキンス)委員長は、規制の長期的な安定性を確保するには議会による法律の裏付けが重要との認識を示している。

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|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Adobe Stock