ビットコイン強奪狙いでミュージシャン家族ら4人殺害か──メキシコで容疑者拘束=報道

メキシコ州アティサパン・デ・サラゴサで9月1日、家族ら4人が殺害された事件で、暗号資産(仮想通貨)の強奪が目的だった疑いが浮上した。現地紙La Jornada(ラ・ホルナーダ)が9月4日、メキシコ州司法長官事務所(FGJEM)の捜査内容を報じた。

殺害されたのは、バンドCamilo Séptimo(カミロ・セプティモ)のキーボード奏者Jonathan Meléndez(ジョナタン・メレンデス)氏と、妊娠中の妻、娘、家事労働者の計4人。事件は同氏が暮らす集合住宅で発生した。

FGJEMによると、拘束された容疑者2人は、被害者側が多額の暗号資産を保有していると考えていた。数百万ドル相当のビットコイン(BTC)に関係する「コールドボックス」と呼ばれる保管物を、室内で探そうとしていたという。

容疑者の1人は資産を手に入れた後、もう1人に協力の報酬として200万メキシコペソ(約1850万円、1メキシコペソ=9.25円換算)を支払う約束をしていたとされる。

暗号資産が実際に奪われたかどうかも、捜査の焦点となっている。現地メディアN+(エヌ・プラス)は9月6日、アクセス情報が記録されていたとみられるUSBメモリーが見つかっていないと報じた。当局は、事件当日に暗号資産が送金された可能性を調べている。

暗号資産を狙い、保有者や家族に暴力を加える事件は各地で問題となっている。ブロックチェーン分析企業Chainalysis(チェイナリシス)は、こうした「レンチ攻撃」で2026年6月末までに3000万ドル超が実際に奪われたと報告した。保有者本人に加え、家族や知人が標的になる事例も増えている。

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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stockより

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