株価低迷のメタプラネット、潜在株式数41%削減──役職員インセンティブ計画も撤回

Metaplanet(メタプラネット)は9月11日、役職員向けのストック・オプション(新株予約権)の条件を再び見直すと発表した。

同制度では、役職員が将来、あらかじめ決められた価格で同社株を取得できる。株式を取得する際の価格は1株10円に設定されており、大量の新株発行による希薄化とあわせて、株主から厳しい声が出ていた。

こうしたなか、メタプラネットは今回、ストック・オプションによって今後発行される可能性のある株式数を大幅に削減する。さらに、8月に公表した長期役職員インセンティブ・プランについても白紙撤回した。

メタプラネットの発表資料によると、第10回新株予約権の対象となる株式総数は、3億1946万4000株から1億8819万株へ41.1%減少する。

すでに交付された株式を除くと、今後新たに発行される可能性がある株式数は2億3664万株から1億536万6000株へ55.5%減少する。

一方、役職員が株式を取得する際の価格は、従来通り1株10円に据え置く。

対象となるストック・オプションは、メタプラネットが経営難にあった2023年、役職員の引き留めなどを目的に導入したものだ。

その後、同社がビットコイン保有企業へと事業転換し、増資を重ねるなかで問題視されたのが、発行済み株式数の増加に応じて、ストック・オプションで取得できる株式数も増える仕組みだった。

一般株主が新株発行による希薄化の影響を受ける一方、役職員側の取得可能株式数が膨らむ可能性があるとして、株主から制度の見直しを求める声が出ていた。

メタプラネットは8月18日、増資に連動して取得可能株式数が増える仕組みを廃止したが、その後も株主や資本市場関係者から意見が寄せられたため、今回さらに対象株式数そのものを縮小した。

すでに新株予約権の行使によって役職員2人に交付された8282万4000株については、返還や消却を行わない。今回の削減分は、2人が今後取得できる株式数から差し引くことで調整する。

また今回、8月に発表した「長期役職員インセンティブ・プラン」も白紙撤回した。

同社は8月、既存の第10回新株予約権の一部を、新たな人材向けの報酬制度に転用する方針を示していた。最大9万個、未行使分の約20%を「長期役職員インセンティブ・ビークル」に移し、今後の人材登用などに活用する構想だった。

しかし今回、この方針をすべて撤回する。

メタプラネットは、過去の事業転換への貢献に対する報酬として設計されたストック・オプションを転用するのではなく、今後の貢献や株主価値の向上に対応した新たな制度を設ける方が適切と判断したとしている。

今後は外部の報酬コンサルタントなどと協議し、新たな株式報酬制度を改めて検討する。

今回の見直しは、メタプラネット株の低迷が続くなかで発表された。

Yahoo!ファイナンスの株価時系列によると、9月11日の終値は前日比3.86%安の249円だった。9月1日の326円から約23.6%下落し、1月15日につけた年初来高値639円からは約61.0%下落している。

Line chart of a time series (Apr–Sep 2026) showing the blue actual price with a blue shaded area, plus three moving averages: pink for 5-day, green for 25-day, and yellow for 75-day. Latest value is 249 on the right axis.
<メタプラネットの株価推移。9月11日の終値は249円となり、9月1日の終値から約23.6%下落した|Yahoo!ファイナンス>

なお、Simon Gerovich(サイモン・ゲロヴィッチ)CEOは9月6日、株主から寄せられた質問や批判を受け、報酬・ガバナンス方針の見直しを進めていると説明していた。

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|文:平木 昌宏
|トップ画像:メタプラネット公式サイトより(キャプチャ)

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