USバンク、独自ステーブルコインで越境送金を実証──北米・欧州間で

米大手銀行のU.S. Bank(USバンク)は9月9日、独自ステーブルコイン「USBDC」を使った越境送金の実証取引を完了したと発表した。実証では、米ドルを裏付けとするUSBDCを用い、北米と欧州の同行関連法人間で実際に資金を移転した。取引には、パブリックブロックチェーンのStellar(ステラ)を利用した。

今回の実証では、同行の中核となる財務・リスク管理・コンプライアンス・業務運営の基盤と接続した状態で、ブロックチェーン上の資金移転を行った。銀行が既存の管理体制を維持しながら、自行発行のステーブルコインを越境送金に使った点が特徴だ。

基盤には、同行が社内で開発した「Digital Asset Platform(デジタル・アセット・プラットフォーム)」を使用した。トークン化された資産の発行・管理・移転を担い、従来の銀行インフラとブロックチェーンをつなぐ仕組みだ。

Stellar Development Foundation(ステラ開発財団)によると、実証では発行、支払い、償還に加え、資産の凍結や回収を行う「クローバック」も検証対象となった。

ステラには、こうした機能や資産保有に関する承認要件を設定する機能が組み込まれている。発行者はこれらを利用し、ブロックチェーン上でも資産の移転を管理できる。

同行は2025年11月、ステラ上で独自ステーブルコインの発行を検証していることを明らかにしていた。今回、その取り組みが北米と欧州を結ぶ実証取引に進んだ。

銀行業界では、ステーブルコインの発行に向けた動きが広がっている。Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)の発表によると、三菱UFJ銀行など世界の主要21金融機関は9月1日、発行を支える新会社の設立計画を公表した。当初は米ドル建てに注力し、2027年前半の市場投入を目指している。

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|文:平木 昌宏
|画像:画像:Adobe Stock

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