ハードウェアウォレットのTrezor(トレザー)は9月10日、同社が利用する第三者のメール配信業者が不正アクセスを受け、トレザーを装ったフィッシングメールが送信されているとXで明らかにした。
問題のメールは「Critical Security Alert: STM32 Entropy Vulnerability(重大なセキュリティ警告:STM32のエントロピー脆弱性)」と題し、トレザー端末に重大な脆弱性があるかのように装っているという。
しかし、トレザーはこの警告を自社が送ったものではないと否定し、メール内のリンクをクリックしないよう利用者に注意を呼びかけた。
同社は攻撃に使われたドメインを停止し、攻撃者が正規のメール配信環境にアクセスした経緯を調査しているが、現時点では、影響を受けた利用者数や新たな顧客情報の流出範囲などは明らかになっていないという。
トレザーでは8月にも、配送委託先ShipMonk(シップモンク)への不正アクセスで顧客情報が流出した。
その影響は当初の約1万4000人から約8万人に拡大し、氏名やメールアドレス、電話番号、配送先住所などが含まれていた。
同社は、こうした情報を悪用したフィッシングに警戒し、ウォレットのバックアップ情報をウェブサイトに入力したり、第三者と共有したりしないよう呼びかけている。
また、ハードウェアウォレットを手がけるBitBox(ビットボックス)も同日、ニュースレター配信業者が侵害された可能性が高いとの暫定調査結果をXで明らかにした。
BitBoxによると、複数のビットコイン関連企業も同様の攻撃を受けており、各社が同じ配信業者を利用しているとみられ、現在も調査を続けているという。
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|文:平木 昌宏
|画像:画像:Adobe Stock
