暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbase(コインベース)は11月4日、公式ブログで、顧客資産の99%以上をオフラインのコールドウォレットで保管していると明らかにした。
10月29日に起きたBinance(バイナンス)の大規模流出を受けた説明で、自社のシステムと顧客資金に影響はないとしている。
同社によると、ホットウォレットには出金需要に見合う少額だけを置き、余剰分は継続的にコールドウォレットへ戻している。コールド側の秘密鍵は分割され、署名時でも完全には復元されない。ホット側も署名サービスに常時アクセスできる個人はおらず、ノートPCの盗難や内部の不正者1人では署名できない仕組みだ。
コールドからホットへの移動量にも上限を設け、異常があれば担当者の確認まで止める。署名鍵をオフラインにする「キルスイッチ」で資金移動を即座に停止することもできるという。
顧客資産は1対1で保有し、顧客の指示なく貸し出しや運用はしないと強調した。9月30日時点のプラットフォーム上の資産は3770億ドル(約60兆3200億円、1ドル=160円換算)に上る。AIの進化がセキュリティ環境を急速に変えているとして、設備投資を続ける方針も示した。
バイナンスではホットウォレットから約63億ドル(約1兆80億円)相当が流出し、アメリカ連邦捜査局(FBI)は北朝鮮の「TraderTraitor(トレーダートレイター)」による犯行と断定した。バイナンスは偽の採用面接と社内AIツールが悪用されたと説明し、11月4日時点で被害資産の約98%を補填したとしている。
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|文・編集:井上 俊彦
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