米司法省ミネソタ州連邦地検は10月30日、暗号資産(仮想通貨)を奪うために一家を銃で脅した兄弟に、懲役180カ月(15年)と186カ月(15年6カ月)の判決が言い渡されたと発表した。
被告はテキサス州在住のRaymond(レイモンド)とIsiah(アイザイア)の Garcia(ガルシア)兄弟で、6月に強盗の罪を認めていた。
裁判資料によると、兄弟は2025年9月19日、ミネソタ州の被害者宅に押し入り、一家を結束バンドで縛って9時間以上銃で脅し、暗号資産口座へのアクセスを要求した。さらに被害者を州北部の別荘まで移動させ、別の保管デバイスからも送金させて計800万ドル(約12億8000万円、1ドル=160円換算)超を奪った。
こうした犯行は「レンチ攻撃」と呼ばれる。どれほど強固な暗号も、5ドル(約800円)のレンチで殴ってパスワードを聞き出せば意味をなさないと皮肉った2009年の風刺漫画に由来する。
Chainalysis(チェイナリシス)によると、2026年上半期に暴力で奪われた暗号資産は3000万ドル(約48億円)超で、過去最多だった2025年を上回るペースにある。CertiK(サーティック)も、同期間の住宅侵入型の犯行が前年同期の1件から20件に急増したと報告した。
秘密鍵を厳重に管理しても、持ち主自身が脅されれば防御は機能しない。対策としては、保有額や実名を公にしないことに加え、複数の署名がなければ送金できないマルチシグや、引き出しに待機時間を設けるタイムロック、少額だけを入れた「おとり」ウォレットの用意などが挙げられる。
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|文・編集:井上 俊彦
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