トランプ米大統領は10月21日、ホワイトハウスで開かれたサイバー犯罪対策の会議で、海外の詐欺組織に関連する約10億ドル(約1560億円、1ドル=156円換算)の暗号資産(仮想通貨)を凍結したと明らかにした。
トランプ氏は凍結した暗号資産を「サイバーカレンシー(cybercurrency)」と表現したが、対象となった銘柄や個別の事件ごとの凍結額など、詳しい内訳は示さなかった。
トランプ氏の発言に先立ち、米司法省は9月9日、同省の詐欺拠点対策部隊「Scam Center Strike Force」による暗号資産の凍結額が累計約9億3800万ドル(約1463億円)に達したと発表していた。
2025年に発足した同部隊は、米連邦捜査局(FBI)などと連携し、カンボジアやラオス、ミャンマーなど東南アジアを拠点とする詐欺組織の捜査を進めている。こうした組織が不正に得た資金を追跡し、被害者への返還につなげることも目的としている。
米国では暗号資産を悪用した犯罪被害が深刻化している。FBIによると、2025年に報告された暗号資産関連の被害額は約113億6600万ドル(約1兆7731億円)に上り、インターネット犯罪全体の被害額の半分以上を占めた。
トランプ氏は3月6日、国境を越えた詐欺組織への取り締まりを強化する大統領令に署名し、押収・没収した資金を被害者に返還する制度の創設について検討を指示している。
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|文:平木 昌宏
|画像:Shutterstock


