暗号資産(仮想通貨)取引所Mt.Gox(マウントゴックス)の元CEO、Mark Karpelès(マーク・カルプレス)氏は10月19日、Ledger(レジャー)の端末に仕込まれた不正装置を検知できるかどうかについて、公式サポートと技術文書の説明が食い違っているとXで指摘した。
サポートは「検知できる」と説明していたが、技術文書には「検知できない場合がある」と明記されているという。
問題となったのは、端末の正規品チェック「Genuine Check(ジェニュイン・チェック)」の説明だ。レジャーの公式サポートは8月20日の投稿で、追加の不正装置が信号を傍受しようとすると、秘密鍵を保護するチップ「Secure Element(セキュア・エレメント)」が正規品チェックを通過させないと述べていた。

しかし、同社のセキュリティ研究部門が公開する技術文書によると、このチェックは保護用チップが正規品であることを確認する仕組みだ。元のチップが無傷なら、スパイ装置の追加など、端末への不正な物理的改造は検出できないとしている。
つまり、チップが本物でも、その周囲に情報を盗む装置が追加されている可能性は残る。カルプレス氏は、サポートの説明が、こうした改造まで検知できると消費者に誤解させると批判した。
実際、レジャーは10月、販売業者CryptoBilis(クリプトビリス)が販売した端末から、資産の復元に使う24単語のフレーズを盗み、外部へ送信する不正装置を確認した。
同社によると、装置は保護用チップや基本ソフトを改変せず、画面の表示データを読み取る仕組みだった。カルプレス氏も、Amazon Japanで購入した端末に不正装置が組み込まれていたと報告している。
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|文:平木 昌宏
|画像:マルク・カルプレス氏(撮影:多田圭佑)


