ポイント
・一時7.9万ドル台へ強含む
・Clarity期待で一時高も対案観測で確率失速
・原油反落・金利低下で一時上昇
・今晩はClarity法案採決、明日はFOMC
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は底堅い展開。

週末は7.7万ドル(約1190万円)を挟んでのもみ合い推移を続けたが、朝方7.6万ドル(約1175万円)台前半で切り返すと、海外時間には7.9万ドル(約1220万円)台後半まで値を伸ばした。足元では7.8万ドル(約1205万円)を割り込んでいる。
BTCは5月の戻り高値8.2万ドルで上値を押さえられると、強めの雇用統計や先週末の米・イランの攻撃、さらにレイバーデー明けのETFフローが利食い先行で推移したこともあり、7.7万ドル近辺へ値を下げていた。
金曜日のCPI直後に乱高下したが、終わってみれば行って来いで、週末は7.7万ドルを挟んでのもみ合い推移となった。金曜日にFTが14日にイランと湾岸諸国でホルムズ海峡の暫定航行について会議を開催すると報じ、BRICS首脳会議でペゼシュキアン大統領がUAE皇太子と会談するなど和平ムードが高まったが、イラン革命防衛隊と近いタスニム通信がオマーン側航路を禁止しイラン側のみ通航を許可すると一方的な主張を発表し、会談は延期された。これを受け週明けの原油相場が上昇して始まると、BTCは7.6万ドル台前半に値を下げた。
しかしルミス議員が、ホワイトハウスが倫理条項に合意したとしてClarity法案の修正案を公表すると、予測市場で年内成立確率が3割台に回復する中、BTCはじりじりと値を戻していった。
海外時間に入ると、一時米10年債利回りが5%にワンタッチしたあと失速するとBTCは強含み、またトランプ大統領がロシアとウクライナがエネルギー施設を攻撃しないことで合意したとSNSに投稿し、ゼレンスキー大統領も合意は否定したがロシア次第で応じる用意があるとしたことで原油価格が下落する中、BTCは7.9万ドル台後半に値を伸ばした。
しかしClarity法案に対して民主党系の司法長官や中小金融機関の反対が相次ぎ、また民主党が対案を準備していると報じられると、予測市場での成立確率が1割台に失速し、BTCも7.8万ドルを割り込んだ。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。
昨日は倫理条項を盛り込んだClarity法案の最終案が公開され、今晩の審議入り採決に向けて期待感が高まった。しかし、民主党からは「まだ不十分だ」「ここがおかしい」と再修正の要求が相次ぎ、同党独自の修正案を提出するとの情報も出回っている。
ただ、今回の修正案はほぼ民主党の主張を丸のみしたもので、本当に必要な修正であれば最終案が出る前に主張すべきだろう。この採決直前に自前の修正案を策定する動きは、民主党内からの造反を防ぐためで、要は中間選挙前に共和党の得点となる法案成立を阻止することが最優先されている格好で、それ故、予測市場の期待は一気にしぼんだ格好だ。さすがに今晩の投票で審議入りすら否決されれば多少の失望感は出そうだが、すでに期待感は剥落していることから影響は限定的か。
米10年債は5%、日10年債は3%に乗せた。これは17日早朝のFOMC、18日の日銀政策決定会合を前に最後の金利上昇フェーズに入った印象だ。仮に利上げとなってもBuy the Factで一時的に債券に買い戻しが入りそうだ。もちろんFRBの場合は見送りの可能性もある。
AIに関する議論が活発化している。アンソロピックの警鐘を少し解像度を上げると、①AIがハッキング事件を起こした。元はプログラム(正確には設定)のミス。ただ、途中で気づいて止まらなかったのは、モデル側の問題。②だから、ミスが起きても自動で制御する仕組みが要る。③その制御技術の開発が、AI能力の進歩に追いついていない、という指摘が開発者側から相次いでいる。
問題は、制御ができるまで開発を規制するのか、そんなことをしたら中国との競争に劣後する、そもそも実効性のある規制など可能なのかという議論だ。米下院は立法化に意欲を示している模様だが、Clarity法案でさえ通せない米議会がこの難しい問題に取り組めるかははなはだ疑問だ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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