暗号資産(仮想通貨)取引所のbitFlyer(ビットフライヤー)は8月10日、ビットコイン(BTC)のブロックチェーンから新たな暗号資産「eCash(ECX)」を分岐させるハードフォーク計画について、利用者への第一報を発表した。
現時点で、BTCの売買については通常通り利用可能としている。
受取・送付についても通常通り利用できるとした上で、ECXではBTCと同一のアドレス形式が使われ、誤送金を防ぐ「リプレイプロテクション」の機能が任意となる見通しであるため、資産保全の観点から今後一時停止する場合があるとした。
ECXの付与については未定としている。
国内の取引所では7日、GMOコインが同様に第一報を出した。現物取引や暗号資産FXでのビットコイン取引などを一時的に停止する場合があると発表している。
ECXは、既存の暗号資産「eCash(XEC)」とは別物。ビットコインのマイナーが担保するサイドチェーン技術「Drivechain(ドライブチェーン)」を提唱するLayerTwo Labs(レイヤーツー・ラボ)の共同創業者兼CEO、Paul Sztorc(ポール・シュトルク)氏がこの計画を主導しており、既存のBTC保有者には1BTCあたり1ECXの割合で新たなチェーン上に新コインが付与されるという。
シュトルク氏は8日、当初8月23日に一括実施するとしていた計画を3段階に分けて展開する方針に変更したと自身のXに投稿。アルファ版、ベータ版を経て10月31日に正式版へ移行し、その時点でアルファ・ベータ期間の暫定的なeCashが本番のECXに交換されるとしている。
このハードフォークを巡る最大の争点は、ビットコインの生みの親「サトシ・ナカモト」の関連アドレスにひも付く休眠中のビットコインとされる約110万BTCのうち、50万~60万ECX相当を新チェーン上で投資家や開発者に手動配分する計画だ。この手法について、一部の暗号資産コミュニティからは「窃盗行為だ」などとの批判が上がっている。
ビットコインをめぐっては現在、「BIP-110」と呼ばれる別のルール変更案の議論も進行中だが、現時点で一般的なBTCの保有や送金への影響は出ていない。BIP-110を支持する少数派チェーンのブロック生成は2ブロックで停止しており、事実上失敗したと見られている。
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|文:橋本祐樹
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