ブロックチェーンセキュリティ企業SlowMist(スローミスト)は10月24日、iPhoneを狙う攻撃ツール「DarkSword(ダークソード)」に関連するフィッシングサイトを1500件超確認したと、同社関係者のX投稿で明らかにした。ECサイトや暗号資産(仮想通貨)取引所、ウォレット、ゲームなどを装っているという。
ダークソードは、iPhoneの基本ソフトであるiOSの脆弱性を組み合わせ、端末に侵入する攻撃ツールだ。脆弱性が残る端末では、Safari(サファリ)で攻撃コードが仕込まれたページを開くだけで、ウォレットのデータや保存されたパスワードなどを盗まれる恐れがある。
スローミストは、10月19日に公表した調査で、ダークソードを悪用する攻撃基盤を解析していた。公開された攻撃コードを組み込んだもので、9月下旬にはオンラインで稼働していたという。

解析した基盤には、端末への侵入から情報の収集・外部送信、ウォレットの資金集約までを行う機能が組み込まれていた。imToken(イムトークン)、TokenPocket(トークンポケット)、TronLink(トロンリンク)などのウォレットを狙う処理も確認されたという。
攻撃者側の管理機能には、取得した復元フレーズを使い、ウォレットの残高を確認して資金を集める仕組みもあった。ウォレットへのアクセスに必要な情報が流出すれば、暗号資産の不正送金につながる恐れがある。
同社のコード解析では、攻撃に必要な処理がそろっていたのはiOS 18.6〜18.7.2とiOS 26.0〜26.1だった。ただし、この範囲に含まれるすべてのバージョンや端末で、攻撃の成功を実証したわけではない。
スローミストは、iOSを最新の状態に保ち、SMSや個別メッセージで届く不審なリンクを開かないよう呼びかけている。不審なページにアクセスした端末については、復元フレーズや秘密鍵が流出した可能性を考慮し、そのページを開いていない別の端末で新しいウォレットを作成して、資産を移すことを勧めている。
【次に読む】
» Trezor装う偽セキュリティ警告メールが拡散
» ハードウェアウォレットLedger、約147億円流出か
» ブロックチェーンがサイバー攻撃の指令基盤に悪用──1年で420%増
|文:平木 昌宏
|画像:SlowMist(スローミスト)公式リリースより


