日本経済新聞は10月21日、日本国債を担保に、金融機関が24時間365日、必要な資金を調達できる環境を目指す提言がまとまったと報じた。
日経によると、銀行や証券、保険会社など69社・団体が参加する作業部会が論点を整理したという。
国債の保有状況などを記録する既存の帳簿とブロックチェーンを連携させ、取引・決済の時間制約を減らす方針とされる。デジタル証券基盤のProgmat(プログマ)が主催する「デジタルアセット共創コンソーシアム」が近く公表するという。
国債を担保に短期資金を貸し借りする取引は「レポ取引」と呼ばれる。日経は、日本では決済処理が限られた時間帯に集中すると説明している。ロンドンやニューヨークの営業時間は日本の決済時限後に当たるため、前営業日中に指図を確定させ、余裕を持って資金を用意する必要があるという。
国債と資金を時間帯に縛られず受け渡しできれば、必要なときに必要な額を調達しやすくなる。今回の提言は、その実現に向けて国債をブロックチェーン上で扱う方法を整理したものとされる。
作業部会は3つの方式を比較し、源泉徴収免除など既存の税制や手続きとの整合性から、「振替国債」自体をブロックチェーン上で管理する方式が市場参加者への影響を抑えやすいと整理したという。振替国債は、紙の券面を発行せず、金融機関などの帳簿で保有状況を記録する国債だ。
日経によると、プログマとDigital Asset Holdings(デジタルアセットホールディングス)は、金融機関向けのブロックチェーン「Canton Network(カントン・ネットワーク)」を活用する。銀行などが保有する振替口座簿とブロックチェーン上のデータを連携させ、データ移行などを金融機関と検証するという。
国内では、三菱UFJフィナンシャル・グループなども8月13日、既存の振替国債の仕組みを維持しながら、国債とデジタルマネーを同時に受け渡す実証実験の開始を発表している。

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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


