暗号資産(仮想通貨)業界で2026年7〜9月に発生したセキュリティ被害の総額は、約12億7000万ドル(約1999億円、1ドル=157.4円換算)に上った。セキュリティ企業CertiK(サーティック)の「Security Dashboard」で明らかになった。10月2日更新の集計では、4〜6月の8億1940万ドル(約1290億円)から54.4%増加した。
セキュリティインシデントは249件で、前四半期の219件から13.7%増えた。事件の件数と被害額がともに増加し、被害額の伸びが件数の伸びを大きく上回った。
被害は四半期の最後の月に集中した。サーティックの集計によると、9月の被害総額は7億7240万ドル(約1216億円)だった。公表された四半期総額と比較すると、7〜9月の被害の約6割が9月に発生した計算になる。

9月の攻撃手法別では、システムなどの脆弱性を悪用する「Exploit」に分類された被害が7億3950万ドル(約1164億円)に上った。9月の被害総額の95.7%を占め、件数も61件で最多だった。
同月の被害額ランキングで最大となったのは、暗号資産取引所Bitget(ビットゲット)の事件だ。サーティックは被害額を3億8750万ドルと集計した。1件で7〜9月の被害総額の約3割に相当する規模である。
ビットゲットは9月25日、ハッキングによる流出額を約3億8750万ドルに上方修正した。初期集計に含まれていなかった資産を加えたためで、新たな不正送金が発生したわけではないと説明した。
ビットゲットの説明によると、攻撃者は第三者製セキュリティ製品の脆弱性を悪用し、内部の認証情報を取得した可能性がある。これを使って偽の出金指示を送り、ウォレットから資産を移したとみられる。同社は原因となった脆弱性を修正し、資金の追跡や回収を続けている。
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|文:平木 昌宏
|トップ画像:Adobe Stock
|画像:CertiK公式ホームページより(キャプチャ)


