学生ローン向けRWA(現実資産)プロトコルのPencil Finance(ペンシル・ファイナンス)は9月3日、100万ドル(約1億5500万円、1ドル=155円換算)規模の学生ローンについて、融資から返済、出資者への元本と利回りの返還までをオンチェーンで完了したと発表した。
Animoca Brands(アニモカ・ブランズ)の公式発表によると、すべての工程がブロックチェーン上に記録され、出資者が返済状況や運用実績を確認できる仕組みとなっている。ペンシル・ファイナンスは、学生ローンの融資サイクルを完全にオンチェーンで完了した初の事例としている。
今回の融資資金は2025年7月、アニモカ・ブランズのほか、Web3教育プロトコルのOpen Campus(オープン・キャンパス)、シンガポールの教育企業NewCampus(ニューキャンパス)が提供した。資金は固定リターンのシニアトランシェと、変動リターンで最初に損失を負担するジュニアトランシェに分けて運用された。
資金の大部分は教育融資事業者のErudiFi(エルディファイ)を通じ、フィリピンやインドネシアなど東南アジアの学生向け融資に活用された。過去12カ月間で118の学校・大学に通う6600人超への融資を支援し、推定1050人がペンシル・ファイナンスから直接資金提供を受けた。
エルディファイの融資利用者全体では、93%が低所得世帯の出身で、52%が正式な信用取引を初めて利用した層だった。また、利用者の90%が生活の質が改善したと回答した。
ペンシル・ファイナンスはアニモカ・ブランズとHackQuest(ハッククエスト)が共同で育成したプロトコルで、教育分野に特化したEDU Chain(EDUチェーン)上で稼働する。
学生ローンなどの実世界の信用取引をオンチェーン化し、返済実績を公開・検証可能にすることで、新興市場の教育融資に世界の資本を呼び込むことを目指している。
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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


