チャート作成プラットフォームのBarchart(バーチャート)は8月20日、ビットコイン(BTC)の価格が2025年11月以来初めて200日単純移動平均線(SMA)を上回ったと指摘した。
200日SMAは長期的な市場動向を測る指標として広く用いられており、これを上回る動きは強気相場の兆候とみなされることが多い。BTCは同日、一時7万3000ドル近くまで上昇し、前日比約13%の上げとなった。
きっかけとなったのは、19日にアメリカ財務省が長期国債の流動性支援を目的とする買い戻しオペを少なくとも2倍に拡大すると発表したことだ。10〜20年債と20〜30年債が対象で、1回当たりの上限を20億ドル(約3200億円、1ドル=160円換算)から少なくとも40億ドル(約6400億円)へ引き上げる。
適用は9月9日から11月4日まで。長期ゾーンの流動性改善が狙いで、当初は長期金利を押し下げ、金融市場全体のリスク選好度を高めるのに貢献した。この過程で約30億ドル(約4800億円)規模のショートポジションが清算された。
先行き観測は割れている。年末までに10万ドルへ向かう可能性を指摘する声がある一方、Rekt Capital(レクト・キャピタル)氏は19日、「サポートの弱体化」という見方を覆すにはさらなる上昇が必要であり、テクニカル上は6万ドルが脆弱なマクロサポートになっていると警告した。
CryptoQuant(クリプトクアント)のKi Young Ju(キ・ヨンジュ)氏は20日、現物と永久先物の双方でBTC需要が2025年10月の史上最高値以来初めてプラスに転じたとし、「規模はまだ小さいが、あと1カ月続けば、弱気相場の終了と新たな強気サイクルの開始と結論づけるのが妥当だ」と述べた。
実需にも動きがある。19日のアメリカのBTC現物ETF(上場投資信託)への純流入は5億1720万ドル(約828億円)と5月4日以来の大きさで、週間では10億ドル(約1600億円)を超えた。ただし今回の急伸は清算による影響も大きく、その真価は買い戻しオペが始まる9月9日以降に問われることになるだろう。
|文・編集:井上 俊彦
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