米商品先物取引委員会(CFTC)のMichael Selig(マイケル・セリグ)委員長は8月20日、ワシントンD.C.で開催された「Innovation Advisory Committee(IAC)」の初会合で講演し、暗号資産(仮想通貨)の市場構造法案「CLARITY Act(クラリティ法案)」が成立しない場合、CFTCが既存の権限を活用して独自の暗号資産市場規制の整備を進める方針を示した。
セリグ氏は、クラリティ法案について、超党派による市場構造法案が大統領の署名に至ることを引き続き期待しているとした上で、法制化こそ暗号資産業界の規制枠組みを長期的に安定させる最も確実な手段だと強調した。
一方、法案が停滞した場合に備え、CFTC職員に対し、現行法の権限を活用した暗号資産市場向けの規則を検討するよう指示したことを明らかにした。
構想では、既存の登録事業者や未登録の暗号資産取引所を、CFTCの指定契約市場(Designated Contract Market、DCM)の一類型となる「crypto asset market」として指定する仕組みを検討する。これにより、CFTCの監督下で、暗号資産のレバレッジ取引や証拠金取引を一定の専用ルールに基づいて提供できる制度を目指すとしている。
さらに、オンチェーン金融のプロトコル開発者とも連携し、米国内で法令を順守しながらプロトコルを提供できる制度設計について検討を進めるよう職員に指示した。
講演では、米証券取引委員会(SEC)とCFTCが共同で進める「Project Crypto」にも触れ、両機関が暗号資産の分類や規制の明確化に取り組んでいると説明した。SECは8月18日、一定の暗号資産関連取引について証券登録要件の免除などを盛り込む規則案「Regulation Crypto Assets」を提案している。
|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock


