オーストリア金融市場監督機構(FMA)は8月18日、暗号資産(仮想通貨)サービスを手掛けるBitpanda(ビットパンダ)に対し、EUの暗号資産市場規則(MiCA)違反を理由に7万ユーロ(約1300万円、1ユーロ=185円換算)の罰金を科したと発表した。
FMAによると、今回の処分はオーストリアで法的効力が確定したMiCA違反事案として初めて公表されたケースとなる。
FMAによると、ビットパンダは暗号資産ホワイトペーパーを公表日の少なくとも20営業日前までに当局へ提出する義務を履行していなかった。
また、必要なホワイトペーパーを公開する前にマーケティング資料を配布したほか、規制で義務付けられた「当局による審査・承認を受けていないこと」および「提供者が単独で責任を負うこと」を示す声明や、電話番号、メールアドレスなどの連絡先を記載していなかったとしている。
FMAは、MiCAはEU域内で統一された暗号資産規制の枠組みを整備し、投資家保護と暗号資産市場の健全性確保を目的とする制度だと説明。制裁内容の公表についても、市場参加者や投資家への透明性を確保するための法制度の一部であり、今回が初の公表事例であること自体が、対象企業や違反内容に特別な意味を持つものではないとしている。
ビットパンダは2014年にウィーンで設立され、暗号資産のカストディ(保管)、交換、注文執行などのサービスを提供している。2024年にはドイツ連邦金融監督庁(BaFin)からMiCAライセンスを取得し、欧州経済領域(EEA)でのサービス提供体制を整備した。また、2025年4月にはオーストリアFMAからもカストディや交換業務などを提供する認可を取得している。
一方、同社は株式上場も視野に入れていると報じられている。Bloomberg(ブルームバーグ)の報道によると、フランクフルト証券取引所での新規株式公開(IPO)を検討しており、企業価値は40億〜50億ユーロを目指すとされる。幹事証券にはGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)、Citigroup(シティグループ)、ドイツ銀行が起用されたと報じられている。
|文・編集:Shoko Galaviz
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