米証券取引委員会(SEC)は8月14日、暗号資産(仮想通貨)を使った資金調達に関する新たな規則案「Regulation Crypto(レギュレーション・クリプト)」を公開会合で審議する。SECが8月11日に公表した会合予定で明らかになった。
米議会で包括的な暗号資産規制を定める「クラリティ法案」の審議が9月に持ち越される中、SECが法案の成立を待たず、証券規制の範囲でルール整備を先行させる格好だ。
レギュレーション・クリプト・アセッツでは、一定の暗号資産に関わる投資契約の募集について、証券法上の登録義務を免除する仕組みなどを検討する。暗号資産に関わる投資契約を通じた資金調達について、一定の条件下で通常の証券登録とは異なる手続きを利用できる道を整える狙いがある。
一方、クラリティ法案は、暗号資産市場についてSECと米商品先物取引委員会(CFTC)の役割分担などを定める包括的な法案だ。上院では8月の休会前に本会議での審議入りに至らず、審議入りに向けた採決は9月に持ち越されている。
今回のレギュレーション・クリプトは、クラリティ法案そのものに代わるものではない。議会が市場全体のルール作りを進める一方、SECが現在持つ権限で対応できる分野について、先行して制度を整えるものとなる。
Paul Atkins(ポール・アトキンス)SEC委員長は3月、暗号資産を使った資金調達について、一定期間SECへの登録を免除する制度や「セーフハーバー」を検討する考えを示していた。
アトキンス委員長はレギュレーション・クリプトについて、クラリティ法案を含む議会での議論を大きく参考にすると説明している。包括的で長期的な制度には議会による立法が必要とする一方、SECの規則によって将来の制度の一部を先行して整備できるとの考えを示していた。
8月14日の会合で規則案の公表が承認された場合、一般から意見を募るパブリックコメントなどを経て、正式な規則制定手続きが進められる見通しだ。
|文:平木 昌宏
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