BTCが6.5%急落──米求人件数増、Mt. Gox送金、ETF流出で8億ドル規模の清算発生【価格分析】
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・ビットコイン(BTC)は、予想を上回る米労働市場データを受けてFRBによる利下げ観測が後退したことで、60日ぶりの安値まで下落した。
・マウントゴックスは7億3900万ドル相当のBTCを移動させた。一方、大口ウォレットは1週間で2万4000BTC超を手放した。
・現物ビットコイン上場投資信託(ETF)では、5月中旬以降、累計40億ドル超の資金流出が発生しており、市場の下落圧力を強めている。

米労働市場の底堅さとマウントゴックスのBTC移動を受け、BTCは6.5%急落

BTCは6月2日、6.5%下落し、6万5603ドルまで値を下げた。2月以来最大の1日下落率となり、トレーダーは、予想を上回る米労働市場データ、マウントゴックスのウォレットをめぐる売り圧力への懸念再燃、機関投資家資金の継続的な流出が重なったことに反応した。

米労働省が発表した最新の求人労働異動調査(JOLTS)では、4月の求人件数が760万件となり、3月の690万件から増加した。市場予想の680万件を大きく上回る結果だった。

<米求人件数|TradingEconomics>

この増加は、中東での地政学的緊張の高まりに伴う経済の先行き不透明感にもかかわらず、労働市場がなお底堅さを保っていることを示している。労働市場が強い状態にあると、インフレ圧力が高止まりするとの懸念が強まりやすく、FRBによる近い時期の利下げ可能性は低下する。

ダウ工業株30種平均は0.45%上昇し、S&P500とナスダックも小幅高で取引を終えた。伝統的な金融市場では、原油価格の上昇やサプライチェーン混乱への懸念が強まるなかでも、今回の統計は経済成長が維持されている証拠と受け止められた。

一方、BTC市場ではこのデータが売り材料と受け止められた。高金利が長期化するとの見方は、債券など固定利回り資産の魅力を高め、流動性環境を引き締めるため、BTCを含むリスク資産の重しとなりやすい。

さらに、破綻した暗号資産取引所マウントゴックスが約7億3900万ドル相当の1万422BTCを移動させたことで、債権者への弁済に伴う新たな売り供給が市場に出るとの懸念が再燃した。

BTC ETFからの40億ドル流出と18億5000万ドルの清算が示す機関投資家のレバレッジリスク

現物ビットコインETFは、BTCの循環供給量のおよそ6%を保有している。かつては大きな需要源だったが、足元では継続的な売り圧力の要因へと変化している。

5月15日以降、米国のビットコインETFでは累計40億ドル超の純流出が発生しており、6月2日だけでも5億1900万ドルが引き出された。ETFの償還が、市場下落のたびに機械的かつ即時の現物売りを強いるわけではないものの、継続的な資金流出は機関投資家の需要を弱め、指定参加者(AP)による償還を通じ、BTCが市場に戻る可能性を高める。

今回の下落は、デリバティブ市場でのレバレッジ解消によってさらに加速した。CoinGlassのデータによると、過去24時間の暗号資産市場全体の清算額は約18億5000万ドルに達した。

Dark dashboard showing a green BTC heatmap with $895.46M, large ETH tile at $481.14M, and smaller green/red blocks for other coins; right side lists Total Liquidations and time-based rekt panels (1h, 4h, 12h, 24h).
<暗号資産市場の清算状況、2026年6月2日|出典:CoinGlass>

市場全体が投げ売りに傾くなか、ビットコイン関連の清算が大きな割合を占めた。価格が4月以来初めて6万6000ドルを下回るなか、BTC関連のロングポジションでは、8億2800万ドル超が清算された。

火曜日に起きたBTCのレバレッジ解消とETF売りの流れは、2月に見られた前回の1日で2桁%下落した調整局面と似た状況を示している。当時も、ETFオプションなど外部市場でのレバレッジ取引に関連して、ビットコインETFから大規模な資金流出が発生していた。

2月5日のBTC下落は、香港のヘッジファンドによる高レバレッジ取引によって悪化した。これらのファンドは、借り入れた日本円を原資に、ブラックロックのIBITのコールオプションに大きくレバレッジをかけていた。BTCが2月初めの4日間で7%下落すると、これらのレバレッジポジションに追証が発生し、強制清算を招いた。その結果、売りがさらなる売りを呼ぶ急激な下落スパイラルが生じた。BTCは2月5日に14%下落し、24時間で10億ドル超のレバレッジロングポジションが消失した。同週全体では、清算額は20億ドルを超えた。

過去1週間、大口投資家の弱気姿勢が続いているが、小口投資家はなお押し目買いを試みている。Santimentによると、10BTCから1万BTCを保有するウォレットは、過去1週間で保有量を合計2万4602BTC減らした。一方、0.01BTC未満を保有する小口の個人ウォレットが同じ期間に積み増したのは、わずか61BTCにとどまった。

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