オンチェーン分析企業Arkham Intelligence(アーカム・インテリジェンス)のデータによると、破綻した日本の暗号資産(仮想通貨)取引所Mt. Gox(マウントゴックス)は6月2日、コールドウォレットから約7億3900万ドル(約1182億4000万円、1ドル=160円換算)相当のビットコイン(BTC)を移動させた。3月以来、2カ月超ぶりのオンチェーン上の動きとなる。
ブロックチェーンデータによれば、Mt. Goxは協定世界時(UTC)午前4時47分に、コールドウォレットから約7億3080万ドル(約1169億2800万円)相当の1万306BTCを非公開のアドレスへ送金した。
このビットコインはArkham上で現在「未使用(unspent)」と表示されており、新アドレスに留まったまま、さらに別の宛先へは動いていないことを示す。同時刻には約825万ドル(約13億2000万円)相当の116.3BTCをホットウォレットに別途送金しており、こちらは「使用済み(spent)」とされている。
この大規模な移動は、債権者への分配が間近に迫っているのではないかという憶測を呼んでいる。10年以上も資金回収を待ってきた債権者が、ビットコインを受け取った時点で売却を選ぶ可能性があるため、市場の重荷になり得るとの見方もある。
一方で、送金先は取引所宛てとは確認されておらず、過去の大規模送金もウォレット間の内部整理であったケースが多いことから、直ちに売り圧につながるとは限らないとの指摘もある。
Mt. Goxはかつて世界最大のビットコイン取引所で、世界の取引の約7割を扱っていたが、2014年に約85万BTCの消失を公表して破綻した(うち約20万BTCは後に発見)。管財人は2024年7月から弁済を開始したが手続きは難航し、期限を3度延期して2026年10月31日に設定している。
今回の送金後も、Mt. Goxはウォレット全体で約24億1000万ドル(約3856億円)相当の3万4504BTCを保有しているとみられる。
|文・編集:井上 俊彦
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