ステーブルコインUSDTを発行するTether(テザー)は10月30日、2026年7~9月期の純営業利益が15億ドル(約2400億円、1ドル=160円換算)だったと発表した。
前四半期と同水準で、主に米国債とリバースレポ取引の金利収入による。
独立系会計事務所BDO(ビーディーオー)の保証報告書によると、9月末の総資産は1915億ドル(約30兆6400億円)、負債は1835億ドル(約29兆3600億円)だった。
資産が負債を上回る超過準備金は79億5000万ドル(約1兆2720億円)で、6月末の41億ドル(約6560億円)からほぼ倍増した。
ただし、純営業利益はビットコイン(BTC)やゴールド(金)の評価損益を含まない。評価損益を含む1~9月の財務結果は16億6000万ドル(約2656億円)で、同期間の純営業利益45億ドル(約7200億円)を大きく下回る。
DefiLlamaのデータによると、USDTは約2960億ドル(約47兆3600億円)規模のステーブルコイン市場の約6割を占める。
TetherのCEOであるPaolo Ardoino(パオロ・アルドイノ)氏は30日、Xへの投稿で、USDTの利用者が新興国を中心に7億人を超えたと述べた。
10月29日には大手取引所Binance(バイナンス)で約63億ドル(約1兆80億円)の不正流出が起き、業界の信用が揺らいでいる。最大手の発行体が財務の余力を厚くしたことは、市場にとって一定の安心材料となりそうだ。
【次に読む】
» Tether、初の完全監査を完了──KPMGが「無限定適正意見」付与
» Binanceから最大9000億円流出か──TetherとCircleが資金凍結
» テザーQ2決算、利益は15億ドル──暗号資産市場が低迷する中、米国債利回りの高止まりを追い風に【価格分析】
|文・編集:井上 俊彦
|画像:Shutterstock


