世界最大の暗号資産取引所Binance(バイナンス)は10月29日(現地時間)、同社ウォレットから巨額の資金が流出した問題について調査中であるとXで明らかにした。現時点でユーザー資金への影響は確認していないとしている。
最初に異変を指摘したのはブロックチェーン研究者のSpreek(スプリーク)氏だ。同氏はXで「未確認ですが、Binanceの大規模ハックが発生した可能性がある。Binanceのウォレット資産が丸ごと新規アドレスへ抜き取られた。コントラクトの呼び出し資金はTornado Cashから出ている」と投稿した。
Coinbase(コインベース)のConor Grogan(コナー・グローガン)氏は、流出額を最大58億ドル(約9280億円、1ドル=160円換算)と推計している。ハッキングと確定すれば過去最大の暗号資産流出事件となる。
Binance創業者で前CEOの「CZ」ことChangpeng Zhao(チャンポン・ジャオ)氏は「Binanceへのハッキングのように見える。TetherとCircleの迅速な凍結に感謝する」と投稿し、ユーザー資金は全額補填されると見込んでいると述べた。
その後、Tether(テザー)のPaolo Ardoino(パオロ・アルドイノ)CEOは15億6700万USDT以上、Circle(サークル)のJeremy Allaire(ジェレミー・アレール)CEOは法執行機関と連携して8億USDC以上の凍結を表明し、凍結額は合計23億6000万ドル(約3776億円)を超えた。
バイナンスコイン(BNB)は約7%下落し、ビットコインも7万9000ドルを割り込んだ。発行体の凍結が被害拡大を抑えた一方、取引所のホットウォレット管理があらためて問われることになりそうだ。
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|文・編集:井上 俊彦
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