イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、将来の経済制裁に備え、ブロックチェーンを活用する計画の策定を求めたと明らかにした。10月23日放送のイスラエルの経済専門テレビ局Channel 10(チャンネル10)のインタビューで述べた。
首相は銀行への制裁も想定し、制裁を回避できる経済の仕組みを準備する必要があるとの認識を示した。ブロックチェーンについては対応手段の1つに挙げた。
背景にあるのは、海外への依存を減らし、経済や安全保障の自立性を高めるという首相の方針だ。インタビューでは、弾薬や兵器を自国内で製造する能力を強化し、他国への依存を減らす必要性を訴えた。
経済制裁への懸念を問われると、首相は銀行制裁が科される可能性にも備える必要があると説明した。制裁を回避する通貨にも触れ、その対応に取り組んでいると述べた。
続いて、聞き手がブロックチェーンはイスラエルへの経済制裁に対する代替手段になるのかと質問した。首相は「確かに、その1つだ。すでに計画を準備するよう求めた」と回答した。
国家間の取引で暗号資産(仮想通貨)を利用する動きもある。ロシアの石油会社の一部は、中国やインドとの原油取引で受け取った代金を自国通貨へ換える際に、暗号資産を利用しているという。銀行を通じた取引が制約される中、別の決済経路を確保する動きだ。
一方、暗号資産を利用すれば制裁の影響を避けられるとは限らない。Tether(テザー)は、当局からの情報に基づき、制裁対象者や犯罪組織に関連するUSDTを凍結し、移動を止める措置を取っている。
ネタニヤフ首相は同じインタビューで、米国からの軍事支援が将来も続くとは限らないとの見方も示した。また、トランプ大統領の退任後を見据え、「不利な状況にも備える必要がある」と述べ、兵器の生産面で自立性を高める考えを強調した。
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|文:平木 昌宏
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