ポイント
・CPI上振れもBTCは下げ渋り
・高官発言で利上げ観測急低下
・株安で一時8万ドル台
・本日のPPI、明日のウォーシュ発言に注目
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は上値の重い展開となった。
8.4万ドル(約1,310万円)台で上値を抑えられると、8.1万ドル(約1,280万円)台まで失速した。CPIの上振れの割に下げ渋っていたが、今朝方一時8万ドル台まで値を下げた。
BTCは8.7万ドルへのトライに失敗すると三角持ち合いを下抜けし、8.2万ドルを割り込むとダブルトップが完成。先週金曜日には8万ドル台まで急落した。しかし、原油価格と米長期金利の反落もあり、週明けに8.2万ドルのサポートを回復し、ダブルトップはだましに終わった。
週末、トランプ大統領がロシアとウクライナがエネルギー停戦で合意したとSNSに投稿したこともあり、月曜日に8.4万ドルにワンタッチするも、ゼレンスキー大統領が合意を否定。原油価格が反発する中、火曜日に8.1万ドル割れに急落した。しかし、休場明けの米債券市場で金利が低下したこともあり8.4万ドルに反発すると、昨日はCPIを控え8.3万ドル台での取引が続いた。
午後に入ると火曜日のETFフローが175百万ドルとプラス転したこともあり8.4万ドルにワンタッチするも、ホルムズ海峡でシンガポール船籍のコンテナ船が沈没し、原油価格が上昇すると上値を重くした。
注目のCPIはヘッドラインが予想3.6%に対し3.7%、コアが同2.5%に対し2.6%といずれも上振れ。2割を切っていた10月利上げ観測が5割台に急上昇する中、BTCは失速した。しかし、タカ派のバーキン・リッチモンド連銀総裁が本日のPPIを見てから判断したいとし、グールズビー・シカゴ連銀総裁がもう少しデータを見たいとし、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁も利上げは必要だが急いでいないとしたことで、利上げ織り込みが2割台に急低下。BTCは8.1万ドル台で下げ渋った。
しかし、日本株が大きく値を下げるリスクオフの流れの中、今朝方一時8万ドルに値を下げている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は、底値を固める展開か。

昨日はCPIが「予想より強く出ると、BTCはレンジを下抜けし、ダブルトップを鮮明にする可能性」が、事前予想が高めに出ているので「10月据え置き予想を覆すような数字とならない限り買い安心感が出る」と申し上げた。
しかし、高めの事前予想を上回る結果となり、市場の10月利上げ織り込みは一時5割を超えた。市場はこの数字を受けてFRB高官がどう発言するか注目したが、いずれも利上げ判断について口を濁した。事前の政策へのコミットを減らし、自らの手を縛らないというウォーシュ議長の方針からして当然の対応だが、この強い数字を前にして市場は利上げに消極的と映ったようだ。
また、PCEコアデフレータ、ISM製造業、雇用統計と弱い数字が3つ続いた後だけに、目先の数字だけで判断すべきでないという冷静な反応をみせたのかもしれない。CME先物で利上げの織り込みは2割台に低下している。
ただ、まだ据え置きで決まった訳ではなく、バーキン総裁が注目したいとした今晩のPPIや、日本時間で明日12時半に予定されているウォーシュ議長とゲオルギエワIMF専務理事との対談に注目が集まる。
こうした動きを受けてか、CPI直後に5.2%から5.32%に急騰した米10年債金利が5.1%を割り込んだ。これは利上げ観測の後退と同時に株安を嫌気した「質への逃避」買いだとされている。金価格も反発している。月初のフランス債務危機時には米債券につれ高となったBTCだが、今回のように株の下落に対する質への逃避買いにBTCもついていけるのか、債券安には強いが株安には弱い性質が出るのか、少し注目したい。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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