女性・子ども向けのカジュアルファッションブランド「ANAP(アナップ)」を運営する東証スタンダード上場のANAPホールディングスの株価が8月21日、前日比50円高の163円でストップ高となり取引を終えた。

前日の20日に同社が東証スタンダード市場の全ての上場維持基準に適合したと発表したことを好感した買いが集中し、上昇率は44.2%に達した。東証に上場する全銘柄の値上がり率ランキングでこの日首位となり、スタンダード市場の中で最も高い上昇率だった。

上場維持基準とは、東証が上場企業に対して定める、株主数や流通株式の時価総額、純資産の額などに関する基準を指す。これを満たせない状態が続くと、経過措置期間の終了後に上場廃止となる可能性がある。
ANAPHDは2025年12月、流通株式比率が上場維持基準を下回ったとして「上場維持基準(流通株式比率基準)への適合に向けた計画(改善期間入り)」を公表していた。
同社の開示によると、2025年8月31日時点の流通株式比率は19.3%にとどまり、基準となる25.0%に適合していなかったが、第三者割当による資金調達やIR活動の強化、株主還元策の見直しなどに取り組んだ結果、2026年8月4日時点で流通株式比率は38.9%まで改善し、基準を満たすに至ったとしている。今回の発表は、この流通株式比率基準を含む全ての上場維持基準への適合が確認されたことを明らかにするもの。
同社はアパレル事業を本業とする一方、財務戦略にビットコイン(BTC)を組み込むトレジャリー戦略で知られる。2025年4月に初めてのBTC購入を発表して以来、保有を重ねており、開示情報によると2026年4月22日時点で約1432BTCに達している。
また、単なる保有・積み増しにとどまらず、ビットコインが現実で使われることを目指す「社会実装」を掲げ、本業のアパレル事業とビットコインを組み合わせたブランド展開やビットコインをテーマにしたカンファレンスの開催に取り組んできた。
今年も11月に自社主催のカンファレンス「BITCOIN JAPAN 2026」の開催を控えるなど、暗号資産業界での存在感も強めている。
|文:橋本祐樹
|トップ写真:ANAPホールディングス代表取締役社長の川合林太郎氏(撮影:橋本祐樹)


