メタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチ(Simon Gerovich)CEOは8月14日、自身のXで、同社が新たに立ち上げた社債発行プログラム「BitBonds」の狙いと、その背景にある国内金融の課題について見解を明かした。
ゲロヴィッチ氏は、日本の家計資産が膨大な現預金に偏っている現状を課題として挙げ、次のように投稿している。
「日本の家計は現金・預金として約1,126兆円を保有しております。金融資産合計の47.2%です。インフレが再来する一方、新発10年国債利回りは2.80%、普通預金の実質金利は概算でマイナス1.4%。現預金のまま保有する資金は、実質的な価値を維持しにくくなっております」
さらに、個人向け債券の選択肢が少ないことや、企業の信用供与が銀行仲介に集中している構造に触れ、「その信用供与から生じる収益の相当部分は、預金金利として預金者に直接還元されるのではなく、銀行の貸出利鞘等として金融仲介の中で取り込まれる構造です」と指摘した。
こうした構造的課題に対し、同社はビットコインと自社グループの証券機能を融合させた新たなプラットフォームの構築を目指すという。同氏は今後の展望について次のようにコメントしている。
「当社は、ビットコインを主要な財務資産として保有し、そのバランスシートと信用力を基礎に金融商品を組成する。そして、メタプラネット証券の販売・管理機能と組み合わせる。(中略)今回発行したBitBondsは無担保普通社債であり、当社が保有するビットコインそのものを担保とするものではありません。しかし、ビットコイン・トレジャリー企業として構築してきたバランスシートと、グループ内の証券機能を組み合わせることには大きな意味があります」
なお、同社が13日に発表した2026年12月期中間決算では、売上高49億4400万円、営業利益33億3100万円を記録した一方で、ビットコイン評価損1842億9700万円を計上した。
|文:栃山直樹
|写真:3月25日「JAPAN BITCOIN FUTURE FORUM」に登壇するサイモン・ゲロヴィッチ氏(撮影:橋本祐樹)


