米銀大手Citigroup(シティグループ)のJane Fraser(ジェーン・フレイザー)CEOは8月13日、米議会で審議が進む暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「CLARITY Act(クラリティ法案)」について、内容の改善を求めつつも法案成立を支持する考えを示した。特に、ステーブルコイン保有者への報酬制度が銀行預金へ与える影響に懸念を示している。
フレイザー氏は米Fox Businessのインタビューで、「法案には改善すべき点があるが、良い法案として成立してほしい。それは金融システム全体にとって非常に有益だ」と述べた。
論点となっているのは、ステーブルコインの保有者に利回りや報酬を提供する仕組みだ。銀行業界は、こうした報酬制度が預金を銀行から流出させ、融資や信用供与の原資を減少させる恐れがあると主張する。
一方、暗号資産業界は、報酬を制限すればイノベーションを阻害すると反発しており、双方の意見が対立している。
クラリティ法案では、上院での協議を経て、資産を保有しているだけで報酬を付与することは禁止する一方、決済や取引に伴う報酬は認める内容で妥協が図られた。
しかし、フレイザー氏は依然として懸念を示し、「ステーブルコイン保有者への報酬制度が銀行預金に悪影響を及ぼせば、暗号資産サービスや大手銀行が十分にサービスを提供できていない地域への融資や信用供与能力を損なう可能性がある」と指摘した。
銀行業界では、法案に対する姿勢にも違いがみられる。JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)のJamie Dimon(ジェイミー・ダイモン)CEOは5月、クラリティ法案の内容に強い不満を示し、法案成立を後押しするCoinbase(コインベース)のBrian Armstrong(ブライアン・アームストロング)CEOを厳しく批判していた。
|文・編集:Shoko Galaviz
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