NYSE親会社ICE、ハイパーリキッド基盤の無期限先物を米国へ導入──HYPEが急騰

インターコンチネンタル取引所(ICE)とTrade[XYZ](トレードXYZ)は10月29日、ハイパーリキッド(Hyperliquid)上で展開する無期限先物市場をアメリカに導入する最終合意を発表した。実施には規制当局の承認が必要となる。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であるICEは、Trade[XYZ]の規制市場の独占運営者となり、同社に戦略的出資も行う。出資額と開始時期は公表されていない。

無期限先物には満期日がなく、トレーダーは期日を意識せずに資産価格の変動に賭けることができる。新市場は個人投資家向けで、暗号資産(仮想通貨)、株式、株価指数、商品、為替を対象とする。本人確認を済ませた顧客が先物取次業者(FCM)を通じて取引し、ICEとOKXの合弁会社経由での提供も予定している。

ICEのJeffrey Sprecher(ジェフリー・スプレッチャー)会長兼CEOは「これらの無期限先物市場は当社の先物市場を補完するものであり、置き換えるものではない」と述べた。

発表を受け、ハイパーリキッドのネイティブトークンであるHYPEは急騰し、一時96.70ドルを付けた。

Trade[XYZ]には著名投資家Stanley Druckenmiller(スタンレー・ドラッケンミラー)氏も出資している。同氏はXで「ICEと提携して24時間取引の無期限先物を米国にもたらすTrade(xyz)の投資家であることをうれしく思う」と投稿した。

DefiLlamaのデータによると、ハイパーリキッドは無期限先物を取引できる世界最大の分散型取引所(DEX)だ。24時間取引高は約86億ドル(約1兆3800億円、1ドル=160円換算)で、分散型無期限先物全体の約4割を占める。

今回の合意は、伝統的な取引所がDeFi(分散型金融)のインフラを規制の枠組みに取り込む動きといえる。

8月にはトランプ大統領も、アメリカ商品先物取引委員会(CFTC)がハイパーリキッドの合法的な米国進出に取り組んでいると発言している。

一方、日本では国内の暗号資産交換業者が提供するデリバティブの証拠金倍率は最大2倍に制限されている。アメリカには一律の上限はなく、清算機関が証拠金を設定する。規制下の無期限先物は5〜10倍程度とされ、バイナンスなど海外の大手取引所の最大125倍や、ハイパーリキッドの最大40倍を大きく下回る。

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|文・編集:井上 俊彦
|画像:Shutterstock

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