ビットコイン、アンソロピックIPOで回復も換金売り警戒【楽天ウォレットDaily Report】

ポイント

●8万ドル中心のもみ合い 
●下降チャネル下限試す 
●アンソロピックで反発 
●IPO絡みの換金売り警戒

昨日のBTC市場

昨日のBTC市場は安値圏でのもみ合い。

8万ドル(約1,260万円)を中心に、7.9万ドル(約1,245万円)から8.1万ドル(約1,275万円)の狭いレンジでの取引に終始した。

BTCは8.7万ドルのピークアウト後に8万ドルを割り込んで切り返すと、今度は8.5万ドル手前で反落し、7.9万ドル前半に値を落とした。

これは典型的な下降チャネル内での値動きで、セオリー的には上方向のブレークに向けて力を貯めている形となるが、足元ではレンジの下限をトライしており予断を許さない状況が続いている。

月曜日早朝にイーロン・マスク氏がデータセンター以外の売上を持たないネオクラウドの資金調達が厳しくなっていると投稿し、週明けのAI半導体株が軟調に推移。また原油価格も高止まりする中、週明けのBTC市場は上値の重い展開となった。

しかし、前回安値となる7.9万ドル台前半でサポートされると、週末のデモが大きな混乱なく終わり、またMoody’sが格下げを見送った仏国債に買戻しが入り、欧州株が反発する中、BTCは底堅く推移した。

海外時間に入るとアンソロピックがついにIPOを申請。資金が吸い寄せられる連想でBTCは一時、金と連れ安となったが、その目論見書にある決算内容が非常に強かったことからAI半導体株が反発して始まると、BTCは8万ドル台に値を戻した。

イラン情勢ではサウジ・トルコ・パキスタンのメッカ同盟3国がテヘランを訪問し、和平協議継続で合意。イランは7条件受け入れ後の7日以内のホルムズ海峡開放を前倒しする可能性を仄めかしたが、和平協議の進捗とは程遠く、原油価格も高止まりする中、BTCは上値を重くした。

足元ではマスク氏の指摘にもかかわらずブロードコムが630億ドルの巨額融資を取り付けたこともありBTCは強含んだが、引き続き8万ドルを挟んでのもみ合い推移を続けている。

本日のBTC市場

本日のBTC市場は底値を固める展開か。

One-hour BTC/JPY candlestick chart with yellow arrows marking key news events and dotted lines showing support/resistance around 79,000–81,000 yen.

BTCは引き続き下降チャネルの下限付近でのもみ合い。長期的には「上昇フラッグ」という強気パターンだが、短期的にはいつ下限を下抜けても不思議はない形となっている。というのも8月の急騰以降、目立った押し目を見せておらず、ここを抜ければ、半値押しとなる7.5万ドル近辺まで値を落としても不思議はない。

このところ軟調だったAI半導体株だが、昨日はアンソロピックのIPO申請で復調した。AI関連の巨額投資が果たして回収できるのか、答えの出ない問いに恐れをなしていたが、同社の売上は1年で13倍、2年で約100倍となり、第2四半期に営業黒字も達成、桁違いの成長神話を裏付ける内容となったからだ。とはいえ、市場の不安心理の本質はAI事業の成長性というよりは、自らが買い上げた株価の正当性であるため、完全に払拭されるまではいかないのかもしれない。

一方で、SpaceXのIPO直前に発生した資金手当てによる他アセットの換金売りが警戒されている。同社のIPO750億ドルのうち3割に当たる150億ドルが個人に割り当てられ、事前にその4倍前後の資金がロックされることとなった。6月3日にロードショー開始、11日価格決定、15日払い込みだったが、5月末から6月初にかけて、金、BTC、ハイテク株などに換金売りが発生したと言われている。そして、しばらくしていずれの市場もリバウンドを見せた。

今回は16日週あたりのIPOを目指しているとされ、そろそろそうした売りが出るのではないかという見方や、直近の金・BTC・AI半導体株売りがそれにあたるとの見方などが交錯しており、まだ何とも言えない状況だ。

本日はイスラエルの総選挙の投票日だ。ネタニヤフ政権の存続はイラン情勢や原油価格に大きく影響を与える。下馬評ではさらに強硬な政権となる可能性が囁かれているが、結果判明後に連立協議が長引く可能性が高いとされている。水曜日のハイテク決算とFOMC待ちの展開か。

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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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