ホワイトハウスの暗号資産評議会(President’s Council of Advisors for Digital Assets)で事務局長を務めていたPatrick Witt(パトリック・ウィット)氏が10月14日夜(現地時間)、Xで辞任を表明した。
ウィット氏は「この政権で働けたことは生涯の光栄だった」と振り返り、今後は民間部門で活動するとしている。
ウィット氏は暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「CLARITY法案(クラリティ法案)」について、ホワイトハウスの主要アドバイザーを務めた。
同法案は9月15日、上院で審議終結動議の採決で否決され、今会期中のさらなる進展は見込めない。ウィット氏は投稿で議会や規制当局の協力に謝意を示し、「あなた方のような規制当局者や議員がいる限り、アメリカの暗号資産イノベーションの未来は明るいと安心している」と述べた。
評議会では、暗号資産・AI担当責任者のDavid Sacks(デビッド・サックス)氏が3月に退き、副局長のHarry Jung(ハリー・ユング)氏も7月に退任した。ウィット氏は評議会に残る最後のスタッフであり、後任は決まっていない。前事務局長のBo Hines(ボー・ハインズ)氏は2025年8月に退任し、数週間後にステーブルコイン発行大手Tether(テザー)の戦略アドバイザーに就任している。
これによってホワイトハウスで暗号資産政策を主導する担当者は不在となる。
DefiLlamaによると、ステーブルコインの総時価総額は約3031億ドル(約48兆5000億円、1ドル=160円換算)に達している。一方、市場構造ルールは宙に浮いたままで、業界にとって規制の不透明感は当面続くことになる。
日本では7月に改正金融商品取引法が成立し、暗号資産の法整備が進んでいる。アメリカの制度確定の遅れは、日米の規制調和にも影響を及ぼす可能性がある。
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|文・編集:井上 俊彦
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