イリノイ州、0.2%の暗号資産取引税を半年延期へ──業界団体の提訴受け

米イリノイ州が2027年1月1日に導入予定だった0.2%の暗号資産取引税について、州当局と業界団体は施行を同年7月1日へ6カ月延期することで合意した。

業界団体のThe Digital Chamber(デジタル商工会)とIllinois Blockchain Association(イリノイ・ブロックチェーン協会)が10月1日、州側と共同で仮差し止め申し立てをサンガモン郡巡回裁判所に提出した。裁判所の命令をもって延期が確定する。

同税は6月16日成立の州予算関連法に盛り込まれた「デジタル資産税法」に基づき、暗号資産(仮想通貨)取引所などのブローカーが州内の顧客に提供する交換・移転・保管の対象資産の価額に対して0.2%を課税するものだ。

州レベルでは全米初で、違反した事業者は厳しい罰則を科される可能性もある。デジタル商工会は7月21日に州を提訴し、州憲法や合衆国憲法の通商条項などに反すると主張している。

同団体のCody Carbone(コーディ・カーボン)CEOは「延期は廃止ではない。この税が無効になるまで戦い続ける」と述べた。

8月には暗号資産イノベーション評議会(CCI)とブロックチェーン協会(BA)も別途提訴しているが、今回の合意の影響は現時点では明らかになっていない。BAによれば州の税収見込みは約6000万ドル(約96億円、1ドル=160円換算)にとどまるが、同団体は他州への波及を警戒している。

日本では暗号資産の売買に取引税はなく、2017年からは消費税も非課税となっている。

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|文・編集:井上 俊彦
|画像:Shutterstock