米イリノイ州の歳入局は9月28日、2027年1月1日に施行するデジタル資産税法の規則案を公表した。10月30日まで意見を募集している。
同法は、事業者から暗号資産(仮想通貨)の交換・移転・保管サービスを受けた州内の顧客に、資産価値の0.2%を課すものだ。州内に拠点を持つか、州内顧客からの売上が10万ドル(約1550万円、1ドル=155円換算)以上の事業者に徴収と納付を義務付ける。
規則案はステーブルコインを課税対象と明記し、NFT(非代替性トークン)やトークン化証券は対象外とした。DeFi(分散型金融)取引は原則非課税だが、運営・維持のためのプロトコル手数料を支払う場合は課税となる。
流動性提供者のみに渡るスワップ手数料やネットワーク手数料は対象外だ。取引所から自己管理型ウォレットへの有料送金や、事業者を介したブリッジも課税対象となる。
David Harris(デビッド・ハリス)局長は「税の新しさと業界の複雑さを踏まえ、影響を受ける人々に明確な指針を示す規則にしたい」と述べた。
同州は2025年8月に暗号資産事業者を州の監督下に置く法律を制定し、2026年6月には予算関連法で全米初の州レベルの取引税を成立させた。業界団体のThe Digital Chamber(デジタル商工会)は7月、違憲だとして州を提訴している。
損益に関係なく取引ごとに課税されるため、売買や送金の多い利用者の負担は重く、事業者の州外流出も懸念される。日本には暗号資産の取引自体に課す税はない。
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|文・編集:井上 俊彦
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