サークル、手数料USDC払いの新ブロックチェーン「Arc」稼働開始

ステーブルコイン発行大手の米Circle(サークル)は9月16日、基盤となるレイヤー1(L1)ブロックチェーン「Arc(アーク)」のメインネットを稼働したと発表した。

アークは取引処理にかかる手数料(ガス代)をドル建てステーブルコイン「USDC」で支払う設計とし、決済は1秒未満で確定する。秘匿取引や耐量子署名など、機関投資家の利用を想定したセキュリティー機能も備える。

取引を承認する「創設バリデーター」には、BlackRock(ブラックロック)や証券保管を手掛ける米DTCC、Visa(ビザ)、Mastercard(マスターカード)、SBIグループ、住友商事など11社が名を連ねる。

Arcは複数通貨を24時間体制で交換する為替基盤「StableFX」とも連携し、ユーロコイン(EURC)など各国通貨建てのステーブルコインの取引にも対応する。

StableFXには、日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行するJPYC社も参加予定のパートナー通貨として名を連ねる。同社は2025年11月、サークル主導の「Circle Partner Stablecoins」への参画を発表しており、今回の稼働はその実装が進む節目となる。

JPYC代表の岡部典孝氏はNADA NEWSの取材に対し、サークルがアーク稼働後に速やかにStableFXを本格化させるとみて、JPYCの1回100万円の発行・償還上限をどう緩和し、流動性を確保するかが今後の論点になると説明していた。

同氏が挙げる一つの案は、金融機関向けに1回10億円、100億円規模での発行を認めるよう国内の規制を緩和してもらう方法。もう一つは、日本の規制が直接及ばない外国の取引所向けに上限のない形でJPYCを卸す方法だが、この場合も金融庁への事前相談は必要になるとしている。

アーク上でJPYCを正式に取り扱う時期については、現時点で未定だとしている。

サークルは16日までに、独自トークン「ARC」の初期供給100億枚の発行を完了した。一般公開の時期は未定だが、2027年をめどにプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行を目指すとしている。

新規レイヤー1で独自トークンを発行した上場企業としては世界初だとしている。

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|文:栃山直樹
|画像:Arcウェブサイトから