ビットコイン、CPI強めも勝負付かず Clarity法案は土壇場で修正案【楽天ウォレットDaily Report】

ポイント

・CPIで乱高下も7.7万ドル台で横ばい
・FOMCは利上げ織り込み9割も当日まで不透明
・ホルムズ会談は延期
・Clarity審議が再浮上

週末のBTC市場

週末のBTC市場は波乱の展開も、終わってみれば横ばい推移。

BTC/JPY hourly candlestick chart with blue/red candles, dotted horizontal lines and yellow Japanese annotations marking events and timelines.

注目のCPI発表直後に7.6万ドル近辺へ値を下げるも、すぐさま8万ドル近くへ急反発する荒っぽい展開。その後は7.7万ドルを挟んでのもみ合い推移に終始した。

BTCは5月の戻り高値8.2万ドルで上値を押さえられると、強めの雇用統計や先週末の米イランの攻撃の応酬で失速。レイバーデー明けのETFフローが利食い先行で推移したこともあり、7.7万ドル近辺へ値を下げていた。

15日に審議入り投票を控えたClarity法案の修正案が金曜日早朝に公表されたが、焦点の倫理条項は手を加えられておらず、市場の反応は限定的。昼過ぎにFTが14日にイランと湾岸諸国がホルムズ海峡の暫定的な通航管理に関して会談すると報じると、期待先行で原油価格が104ドルから99ドル台へ下落するなか、BTCは若干強含んだ。

CPIはほぼ事前予想通りだったものの、コアの前月比が0.3%と予想0.2%を上回り、CME先物での9月利上げ織り込みが9割近くに上昇するなか、BTCは7.6万ドル近辺へ値を下げた。だが先行きのインフレが低下するとの見方から米長期金利が低下し、BTCは8万ドル近辺へ急反発した。

しかし米長期金利が反発するとBTCは反落し、週末は7.7万ドルを挟んでのもみ合い推移が続いた。

イラン情勢では、FTの報道に続き、イラン外務省がオマーンとホルムズ海峡の通行ルートで合意したと報じ、続いてタスニム通信が、合意内容はオマーン側航路を閉鎖しイラン側のみを航行可とする一方、合意は海峡の開放を意味しないと報じた。

この一方的な内容にバーレーンは欠席を表明し、オマーンは会議の延期を発表した。これを受け、週明けの原油相場が上昇して始まると、BTCは7.6万ドル台へ値を落としたが、ルミス議員が不足していた倫理条項を加えたClarity法案の修正案を公表すると、予測市場での年内成立確率が3割近くに上昇し、BTCは7.8万ドル近くへ反発している。

本日のBTC市場

本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。

注目のCPIは若干強め。これを受け市場は17日早朝のFOMCでの利上げをほぼ織り込んだ。ただし発表直後に米長期金利が低下し、BTCは一時反発した。実は初回利上げでは、将来のインフレを抑える観測から長期金利が低下する、いわゆるフラットニングが発生することが多く、市場の予想通り利上げされてもBTCは一時的に上昇しそうだ。一方で、従来であればこうした市場の織り込みとFOMCメンバーの意図にずれがあった場合、Fedウォッチャーと呼ばれる大手メディアの記者から何らかのメッセージが出て修正されるのだが、ウォーシュ議長はこうした市場とのコミュニケーションを変更するとしており、当日まで結果が分からない。仮に据え置きとなればBTCにはポジティブ、利上げでも長期金利低下ならポジティブと、どちらに転んでもBTC買いにつながるかもしれない。

イラン情勢は引き続き混とんとしている。今回はFTの報道に続き、BRICS首脳会議でペゼシュキアン大統領とUAEのアブダビ皇太子が会談し、和平ムードが高まったところで、タスニム通信が一方的な条件を突きつけ、会談が中止された。穏健派が奔走して和平ムードが高まると強硬派がちゃぶ台返しをする、いつものパターンだ。長期化は不可避と思われる。

Clarity法案は土壇場で動きがあった。まだこの修正案に対する民主党の反応は未知数だが、審議入りに応じる可能性が出てきた。一時はほぼ不可能と思われた15日の採決が、俄然大きな材料に浮上している。

なお、AIに関して週末にいくつか動きがあった。まずAI開発スピードを減速すべきとの意見が相次いだ。背景には、安全評価や制御が能力の伸びに追いついていない、という主張がある。一方で米国だけが減速すれば中国に先行される、というジレンマが同時に語られ、対中の輸出規制強化も論点になっている。別件として、中国企業のAIが米側モデルにリクエストを回し、中国側の機微情報が米企業に届いた、との報告が出ている。OpenAIは年内IPOを見送る意向を示した。いずれの材料も市場はまだ消化しきっておらず、今後の株とBTCへの波及を注視したい。

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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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