警察庁サイバー警察局は9月7日、日本マイクロソフトとサイバー事案対策に関する協定を締結したと発表した。
協定は、サイバー事案の未然防止や被害拡大防止、捜査に資する情報の共有と、次世代に向けた教育啓発活動を柱に据えている。連携の詳細な内容や実施体制は、両者が協議した上で別途定めるとしている。
警察庁は8月25日に公表した「令和8年 警察白書」で、2025年のサイバー犯罪の検挙件数が前年比14.8%増の1万5108件となり、過去最多を更新したことを明らかにしている。
白書では暗号資産の悪用実態も詳述されている。

特殊詐欺やSNS型投資詐欺の被害金を暗号資産口座に送金し、追跡が難しいとされる「モネロ(XMR)」への交換やミキシングサービス、無登録の「相対屋」を介した換金で資金洗浄する手口が確認されたとしている。
インターネットバンキングの不正送金被害額は103億9700万円と過去最高を更新し、マネー・ローンダリング事犯も前年比39.7%増の1792件に上った。
こうした実態を踏まえ、警察庁は金融庁と連名ですべての暗号資産交換業者に出庫制限の強化を要請している。出庫の一定期間の制限や出庫先アドレスの事前登録制、多要素認証の導入などを、事業規模にかかわらず求めている。
日本マイクロソフトとの今回の協定も、暗号資産がらみの被害を含むサイバー犯罪への対策を広げる一環に位置づけられる。
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|文:栃山直樹
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