ビットコイン、大規模空爆で原油高 世界同時債券安が下支え【楽天ウォレットDaily Report】

ポイント

・一時7.7万ドル割れ
・原油高で上値重い
・債券安が下支え
・タンカー報復が焦点

昨日のBTC市場

昨日のBTC市場は上値の重い展開となった。

BTC/JPY hourly candlestick chart with blue and red candles, dotted horizontal support/resistance lines and yellow Japanese annotations marking events.

7.7万ドル(約1,235万円)~7.9万ドル(約1,265万円)のレンジ取引を続けていたが、未明に一時7.7万ドルを割り込み、レンジを若干切り下げている。BTCは7万ドル近辺の200日移動平均線を上抜けると、先週金曜日に8.1万ドル台半ばまで値を伸ばした。しかしタカ派のウォーシュ議長講演を受けて9月利上げ観測が浮上する中、一時7.7万ドルを割り込んだ。

週明けは米イランの攻撃の応酬が1カ月ぶりに再開し、相場の重しとなる一方、ストラテジー社が2カ月ぶりに購入を再開した。BTCは7.8万ドルを中心としたレンジ取引を続けた。昨日は朝方、サウジ産原油を積んだタンカー2隻がオマーン沖で被弾し、相場に衝撃が走った。一方、昼過ぎにイラン国営放送が、上海協力機構(SCO)首脳会議に出席中のペゼシュキアン大統領の言葉として「米国が6月の停戦合意に戻るならイランも従う」と報じたこともあり、BTCは7.9万ドルにタッチした。

レンジ上限に達したこともあり7.8万ドル近辺へ値を下げると、ISM製造業景気指数やJOLTS求人件数が予想を若干下回る中、もみ合い推移を続けた。すると今朝未明、米軍が大規模空爆を開始した。機雷を散布しようとしたことや米軍基地への攻撃への報復と位置づけられた。続いてイランも「決定的作戦」と名付け、これまでにない規模での反撃を予告すると、原油価格が90ドル台へ上昇し、BTCは一時7.7万ドルを割り込んだ。

しかしイランによる反撃が想定ほどの規模ではなく被害も限定的で、米軍の空爆も終了したことで市場はやや持ち直した。その後Axiosが、イランによるタンカー攻撃への報復として米軍がイランのタンカーを攻撃したと報じると、原油価格が上昇し、BTCも上値の重い展開を続けている。

本日のBTC市場

本日のBTC市場は、引き続き底堅い展開を予想する。

昨日のBTCは、米軍の大規模空爆を受けて原油価格が上昇し、市場が大きくリスクオフに振れる一方、世界的な債券安による逃避フローが下支えしている印象だ。その結果、日本株が軟調に推移する中でも、BTCは下げ渋っている。

レイ・ダリオ氏は、米国債が利払い増による破綻に向けた「引き返せない道」を歩んでいるという自身の主張を紹介したTIMEの記事を引用し、金やBTCへの資金逃避を推奨するとともに、1950年代のスエズ危機を例に、今回の経済制裁は米国の覇権が試されていると指摘している。世界が米国に従い制裁が成功すればリスクオン、失敗してドル覇権が揺らげば資金逃避が起きる。長い目で見れば、どちらに転んでもBTCにはポジティブに働きそうだ。

G20出席中のベッセント財務長官はAIについて、巨額投資が短期的に資本需要を奪い金利上昇要因になりうると認めつつ、遅れて生産性向上がインフレ抑制要因になると指摘した。イラン問題も同じ構図で、短期的には原油高とインフレ・利上げ観測がBTCにネガティブに働く可能性がある。一方、長期では債券安による逃避フローがプラスに働きうる。目先では、先日指摘したとおり原油が三角持ち合いを上抜けており、警戒が必要だ。

今晩は週末の雇用統計の前哨戦となるADP民間雇用統計が注目される。また、米軍が2日連続で空爆を行うかも重要なポイントだ。迎撃ミサイルを温存するため経済制裁に軸足を移した米軍も、あまり長く空爆を続ける意向はないかもしれない。

一方、イランの反撃も限定的で、ひとまず収束する可能性がある。ペゼシュキアン大統領も停戦への復帰を訴えている。他方、Axiosによれば、米軍はタンカーへの攻撃を相手側タンカーへの攻撃で対抗する意向を示している。そうなれば報復の応酬が供給懸念となり、原油価格の上昇につながるおそれがある。ここ数日は、この原油価格の動向から目が離せない。

詳しい解説は楽天ウォレットの公式Youtubeをご覧ください。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
※この記事では、投資判断の参考のための情報提供を行っておりますが、銘柄推奨や投資活動の勧誘を目的としておりません。また、楽天ウォレットとしても投資勧誘や断定的な予測をおこなうものではありません。
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