Binance(バイナンス)は8月20日、AIエージェントを同社の取引基盤や市場データに接続する開発者向けプラットフォーム「Binance Agent OS」を公開した。
同プラットフォームはMCPサーバーを内蔵し、Claude Code、Cursor、Codex、ChatGPT、自作エージェントに対応する。
利用者はエージェントごとにサブアカウントを割り当て、口座情報の閲覧や、設定した権限・資金上限の範囲内での取引を許可できる。権限はいつでも変更・削除でき、すべてのエージェントを一括して遮断する「緊急停止」の機能も備える。
MCP経由で現在使えるのは現物・先物・コンバートの取引、板情報などの市場データ、残高・ポジション照会までだ。ウォレット操作やx402による機械間決済は別APIを介する形で、今後MCPに統合される。バイナンスは「自律取引システムではない」と強調し、判断と承認の責任は利用者にあるとの立場を示した。
暗号資産(仮想通貨)取引所のAIエージェント対応は加速している。Coinbase(コインベース)は6月11日に「Coinbase for Agents」を投入した。Kraken(クラーケン)も7月10日、目標やリスク許容度に応じて売買を提案するAI投資アシスタントを発表したが、執行には利用者の承認を必須とした。
バイナンスは、Gartner(ガートナー)が2028年までに企業向けソフトウェアの33%がエージェント型AIを搭載すると予測したことを指摘している。日本では金融庁が3月公表のAIディスカッションペーパー1.1版でエージェント型AIの顧客向け展開を論点に挙げており、投資助言該当性や誤発注時の責任分界が今後の焦点となる。
|文・編集:井上 俊彦
|画像:Shutterstock


