イーサリアム(ETH)が急騰し、日本時間8月20日早朝に一時2311.8ドルを付けた。2000ドル台の回復は約2カ月ぶりだ。
TradingView(トレーディングビュー)のBitstamp(ビットスタンプ)建て値では、ETHは19日の米国時間に2000ドルを突破し、日本時間20日午前6時すぎに高値を記録した。前日終値1916.5ドルからの上げ幅は約20%に達する。同8時17分時点では2244ドル(同17.1%高)で、6%前後だったビットコイン(BTC)を大きく上回った。
引き金は暗号資産市場の外にあった。アメリカ財務省が19日、長期国債の流動性支援買い入れ枠を1回当たり20億ドルから少なくとも40億ドル(約6,400億円、1ドル=160円換算)へ倍増すると発表。「QEライト」との受け止めが広がり、30年債利回りは前日に付けた2007年以来の高水準から低下し、リスク資産に資金が向かった。
CoinGlass(コイングラス)のデータによると、20日午前8時20分時点の24時間ETH清算額は11億850万ドル(約1774億円)で、うち91.77%にあたる10億1731万ドルがショートだった。強制決済されたトレーダーは3万1789人、単一の清算では3505万ドル(約56億円)が最大だった。取引所別ではBinance(バイナンス)が4億2277万ドルで全体の38.14%を占めた。
需給面では、Farside Investorsの集計で米現物ETFに17〜18日の2日間で1億230万ドル(約164億円)が流入している。またCryptoQuantに投稿したAmr Taha氏は、6月6日から8月18日にかけてETHが20%超上昇する一方で先物出来高は約7割減ったとし、価格回復が先物取引の回復を大きく上回る異例の市場構造だと分析した。
ETHの2000ドル超えを支えているのは、米金利低下とドル安、ETFへの資金流入、投機の急増を伴わない上昇だ。この価格が持続するかどうかは、現物取引と機関投資家の資金流入にかかっている。
|文・編集:井上 俊彦
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