ポイント
・続伸、6.5万ドルにワンタッチ
・ETFフロー回復が主導、CITIのカストディ参入も好感
・世界同時金利上昇、財政悪化懸念による逃避需要が次のテーマか
・本日の暗号サミットではClarity法案への言及に注目
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は小幅続伸。

一昨日6.2万ドル(約990万円)台で切り返すと、昨日早朝に6.4万ドル(約1,020万円)台に乗せ、海外時間に6.5万ドル(約1,035万円)にワンタッチした。
BTCは月初に年初来安値5.7万ドルと戻り高値6.7万ドルの半値押しとなる6.2万ドルでサポートされ、ホルムズ海峡開放期待や利上げ観測後退を背景に6.5万ドル台半ばまで上昇。その後、ストラテジー社の売却やイラン情勢の混迷、さらにSECが金曜予定のClarity法案関連会議を中止したことを受けて6.2万ドル台に値を落とした。
しかし、今週水曜日にホワイトハウスでトランプ大統領も出席して暗号資産サミットが開催されることとなったこともありじりじりと値を戻すと、ストラテジー社が先週は売却を見送ったことに加えETFの買いも加わり、昨日未明に6.4万ドル台に値を伸ばした。
先週のETFフローは▲389百万ドルの流出だったが、昨日のETFフローは+297百万ドルの流入に転じた。
その後、しばらく6.4万ドル台でのもみ合い推移が続いたが、CITIがCustody+というサービスを開始、今年後半にはBTCのカストディも提供すると伝わると6.5万ドルにワンタッチした。
またブラックロックが、BTCがピークから5割下落しているにもかかわらず投資対象としての魅力は変わっておらず、ポートフォリオの1~2%を組み込むことを推奨したことも話題となった。
また、SECがClarity法案に代わる規制案を公表、ホワイトハウスのパトリック・ウィット交渉官がClarity法案成立へ自信を見せる中、BTCは底堅く推移した。
今朝方は、日米長期金利上昇を嫌気した株安の影響もあり、BTCは若干上値を重くしている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。
先々週のETFフローは+8.5億ドルの流入となり、BTCは6.2万ドル近辺から6.5万ドル台半ばに上昇。先週は▲3.9億ドルの流出で6.2万ドル台に失速。一昨日は+3億ドルの流入に転じたことで6.5万ドルにワンタッチした。これにストラテジー社の売却も加えると、このところの値動きの多くが説明できる。逆に言えば、夏枯れ相場で、こうしたフロー以外に目立った動きが見られないといった事情もありそうだ。
こうした中、ETF最大手のブラックロックがポートフォリオへのBTC組み入れを推奨したことは力強い。またCITIの暗号資産カストディ参入などポジティブなヘッドラインも聞かれた。
足元では日米欧と世界的な長期金利の上昇が話題となっている。きっかけは先週の米国債入札の不振。8月の入札は「四半期入札」として注目を集めるが、そこで10年債は2007年以来、30年債は2001年以来の高金利を記録した。イラン情勢悪化によるインフレ懸念といった表面的な説明も見られるが、指標の低迷で利上げ観測は後退している中、やや不気味な金利上昇だ。
日本に至っては、円安・株安・債券安のトリプル安となっている。これは多分に骨太の方針による370兆円の巨額投資と消費減税に対する財政悪化懸念が少なからず影響しているだろう。財政悪化は米国も深刻だ。イラン問題での軍事費増に加え関税取り消しとダブルパンチだ。ドイツなども、ウクライナ支援や防衛費増で財政規律を緩和している。こうした不安が入札を機に一気に出た格好か。AI投資による社債発行増を指摘する声もあるが、それだけでは世界同時金利上昇を説明できない。
こうした金利上昇と財政悪化懸念が強まる中、金やBTCといった代替資産への逃避需要が再燃する可能性が高まっている。半導体ブームが一巡した今、資金がこうした資産に向かいやすい地合いになりつつあるのかもしれない。
本日はホワイトハウスでの暗号資産サミットでのトランプ大統領の演説に注目が集まる。市場ではSECが新規制に関する会議を中止したのはホワイトハウスがClarity法案成立を諦めていないからとの見方が燻っており、その点に触れるかがポイントとなりそうだ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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