CoinShares(コインシェアーズ)のJames Butterfill(ジェームズ・バターフィル)氏は8月13日付のレポートで、ビットコインは低取引量の調整局面にあるとしつつ、弱い雇用指標と鈍化するインフレ、タカ派色を弱めつつあるアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)によって「マクロ環境は徐々に改善している」との見方を示した。
また、信頼できる取引所での1日あたりのビットコイン取引高は40億ドル(約6400億円、1ドル=160円換算)程度にとどまり、小さな資金フローでも価格が動きやすい環境だと指摘する。
同氏がとくに注意深く見守るべきマクロリスクとして挙げたのが日本だ。国内のインフレを背景に日本国債の利回り上昇が続いており、日本の投資家が米国債から日本国債へ資金を回帰させれば、米国債の海外需要が細り、米金利に上昇圧力がかかるという。
同氏は「これはまだメインシナリオではない」としつつ、大量の米国債発行と海外需要の減退は債券市場のボラティリティを高めうるとし、投資家が国債市場の安定性を疑い始めれば「非主権的で分散型の通貨資産としてのビットコインの役割が一段と重要になる」と論じた。
実際、10年物国債利回りは18日には一次2.923%と、レポート公表日の13日(2.865%)から一段と上昇した。アメリカ財務省の国際資本統計(TIC)では、日本の米国債保有残高は6月末で1兆1167億ドル(約178兆6720億円)と首位を維持するが、2月末の1兆2393億ドル(約198兆2880億円)からは減少している。
米国側では7月の雇用統計が前月比2万3000人減、直近3カ月平均は約2万人にとどまった。次の手掛かりは8月27〜29日のジャクソンホール会議となる。
|文・編集:井上 俊彦
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