量子コンピューティング企業blueqat(ブルーキャット)の湊雄一郎CEOは8月15日、量子コンピューターの実機を、日本円ステーブルコイン「JPYC」で都度払いして利用できるようにしたとXで明らかにした。JPYCによる実機利用では月額契約は不要で、利用した分だけ支払える。
ブルーキャットが提供する「blueqat MCP」では、量子回路をコンピューター上で再現するシミュレーターに加え、実際の量子コンピューターにも計算処理を依頼できる。現在は東京リージョンにある32量子ビットの超伝導プロセッサに接続しているという。
量子コンピューターは、従来のコンピューターで情報を扱う「ビット」とは異なり、「量子ビット」を使って計算する。計算では、量子ビットにどのような操作を行うかを順番に組み合わせた「量子回路」を実行する。
一方、量子回路シミュレーターは、実際の量子コンピューターを使わず、通常のコンピューター上で量子回路の動作を再現する仕組みだ。回路の検証や試行などに利用できる。ブルーキャットでは、こうしたシミュレーターだけでなく、作成した量子回路を実機にも投入できる。
今回、ブルーキャットは実機の利用料金について、JPYCによる従量課金に対応した。基本料金は実機へのジョブ1回につき10JPYCで、これに「ショット」1回につき0.1JPYCが加算される。1ショットの場合は10.1JPYCとなる。ブルーキャットは1JPYC=1円としており、支払いにはPolygon(ポリゴン)を利用する。
ショットとは、量子回路を実行して測定する回数を指す。量子コンピューターでは同じ回路を複数回実行して測定結果を集めることがあり、実行するショット数に応じて今回の料金も増える仕組みとなっている。
ブルーキャットには無料プランと月額980円の有料プランもあるが、JPYCによる都度払いでは月額契約をせずに実機ジョブを利用できる。シミュレーターは引き続き無料で、JPYCによる課金対象は実機ジョブのみとしている。
|文:平木 昌宏
|画像:blueqat公式サイトより(キャプチャ)


